その少年、転生する。
・・・車が急停止するおとがした。
「キャ・・・!は、早・・・病・・・に!」・・・「・・・だめでした・・・くんを・・・けることができず・・すみ・・せん・・」
俺は死んだのか。
きっと車にでも轢かれたのだろう。でもなぜ轢かれたか思い出せない。
「すいませーん・・・」
これが故にいう記憶喪失か?
「ね、ねえねえ」
「あーもううるさいな!こっちは考え事してんだから黙っててくれよ!それともなにか?!よくクラスにいた、かまってくれないとうるさいタイプか?!」
「え?クラスにそんなこいたんだ・・・僕の時代はいなかったなぁ・・・いまどきはそうなんだね!」
そう語った男の目には漫画でよくあるキラキラがついているように見えた。
「あんただよ!自覚はねえのか!・・・って、誰ですか?」
今頃だったが、コノ人は誰だろう。そしてここは何処だろう。朦朧としていながらも覚えていた服も、いつのまにか白装束になっている。
「ああ、僕は山田健。気軽に山田って読んでね!そして、ここは転生市役所。残念な死に方をしてしまった人たちは、ここでもう一度人生を楽しめるんだ。第二の人生ってやつ?」
「ナルホド、ツマリオレハザンネンナニンゲンナンデスネ(|・|)」
「理解はやいね!でも片言だし、涙でてるよ?」
山田さんは、俺にハンカチを差し出してくれた。拭いてみるとめちゃくちゃ濡れていた。だいぶ泣いていたのだろう。
「ところで、君の名前は?」
「名前・・・ですか?」
そういえば、名前はなんていうのだろう。残念な人が頭に響いて忘れていた。俺の名前って・・・。
「わかりません。記憶喪失なんです。これまでの出来事も、なぜ死んだのかも・・・分からないんです」
「なるほど・・・記憶喪失ねえ・・・」
山田さんはキャラにも合わない考え込んだ顔をして、電話やパソコンを使ってなにかをしだした。俺はそのまま待っていた。
そして、一時間後。
「・・・よし!転生の準備が整ったよ。転生する世界は元の世界、異世界とあるけど、どっちがいい?」
元の世界ってことは、生まれ変わりってことか。赤ちゃんってことか?・・・さすがにあの屈辱は味わいたくないな・・・。・・・異世界か。いいかもしれない。
「異世界でお願いします」
「え?元の世界じゃなくていいの?」
驚いたような表情をみせた山田さん。
「はい。思い残しもないですし、どうせならゲームの感覚を味わってみたいので」
「なるほど、残念な人でも面白い人がいるんだね!いやあ、勉強になった。」
「・・・人の墓穴は掘らないほうがいいですよ、山田」
「っえ?い、今山田って!呼び捨てにしなかった?!」
「さあ!転生準備お願いします!「いや今絶対呼び捨てにs「お願いします」「はい」
ことごとく負けた山田さんは、泣きべそをかきながら準備をおえ、説明を始めた。
「・・・うぅ、ぐす、ぼくもたまに偵察に行くから、ぐすっ、見かけたら声かけてね、ぅぅ、」
「・・・そろそろ泣き止んでくださいよ、ほら、これ使って」
「うん、ありがとう・・・って、これ僕のジャン!・・・まあいいや」
いいのかい。
「じゃあ、いってらっしゃい!」
そういって俺は、ドラ○もんのワープのような空間に包まれた。
えーと、作者です。
多分見たかたも見てないかたも見ているんでしょうね。えー、まず一言。
作者は初心者なので、なるべくお手柔らかにお願いします。
なにかおかしい点や、ふに落ちないことがありましたら、コメント欄にお書きください。皆様の期待にこたえた最高の小説を書きたい所存ですので、ご協力お願いいたします。そして、最後にもうひとつ。楽しんで読んでください。まるで見ているかたも異世界にいるような思いになれたならば、ぜひこちらもコメント欄にお書きください。作者もそれにこたえていきます。
それでは、転生勇者をおたのしみください!