表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
174/206

貴様が仕える家の名は?

「そいつも皇帝の晩餐会に出るのか?」


イケメン騎士は、鋭くサーシャに聞いた。


もう笑っていなかった。


「皇帝の護衛官として、正体もわからない怪しい奴を、おそばに寄せるわけにはいかない」


騎士はそう言うと、俺のまえに立った。


さっきまでのヘラヘラした空気は消え、全身から殺気を出していた。


全身にまとった鎧と、腰にさげた大きな剣が、いやでも目についた。


「おまえ、何者だ?」


騎士は冷たい声で言った。


「ちょ、ちょっと…レイ! 言ったでしょ? お父様のお客さんよ。あんたがどうこう言うことじゃないわ」


あわててサーシャが横から口を出した。


だが、騎士はまったく動じなかった。


「ドリアム候の客といえど、皇帝のおそばに通すためには、身元の確認は当然のことだ」


そう言うと、あらためて俺を見て、


「貴様、どこの出身だ。騎士ならば、仕えている家名を言え!」


「か、家名?」


当然ながら、俺は口ごもってしまった…。


「お、俺は…」


「なんだ? 貴様、自分が仕えている家の名も言えんのか。怪しいな…」


「俺は…騎士じゃないんだ…」


「騎士じゃない? じゃあ、貴様は一体なんだ? 騎士でもない男が、なぜドリアム候の客になった?」


「俺は…」


異界から来たということを、この騎士に伝えてもいいのだろうか?


どうせ、皇帝に会えば、すぐわかることだ。いっそ、言ってしまおう…。


「俺は…」


俺が口をひらきかけた時だった。


「この人は、学者よ‼︎」


サーシャが、横からあわてて口をはさんだ。


「学者だと?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ