表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
113/206

作戦本番!

「いよいよ作戦の本番だ。はやく浴室に戻ろう!」


稲田にいわれて、俺たちは急いで隣の浴室に戻った。


タンスの上で待っていた高田先生が、無言で指差す。


サーシャが、風呂からちょうどあがろうとしているところだった。


護衛は、タオルを持って、サーシャをじっと待っている。


俺たちがいるタンスのすぐ目の前にいた。ちょっとでも音を立てたら、気づかれてしまいそうだ。


護衛からすれば、隣室の床に香油がまかれていたのだから、何者かが侵入している可能性は無視できないだろう。


彼女は、絶対に警戒しているはずだ。


そして、どうやら彼女は、サーシャの部屋を調べることよりも、サーシャのそばを離れないと決めたようだ。


鋭い視線を縦横に走らせてはいるが、サーシャからは決して離れない。


だが、さすがの護衛も、まさか敵が小人になったウインガーレイ侯とは、思いもよらないに違いない。


そのウインガーレイ侯は、すでにサーシャの着替えの衣服が入ったカゴにひそんでいる。


サーシャは、湯からあがって、そのカゴにむかっていた。


サーシャは、あられもない姿を、おしげもなくさらしていたが、さすがに今度は、高田先生も、俺と稲田に、あっちへ行けとは言わなかった。


この作戦に、俺たち全員の命がかかっているのだ。


俺たちは、固唾をのんでサーシャを見守った。


サーシャは、護衛からタオルを受け取ると、ゆっくりとカゴに向かって歩く。


そして、あと二三歩でカゴにとどく、というとき、突然護衛が、サーシャを制止した。


「お待ちください! 念のため、そのカゴをあらためさせていただきます」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ