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鉄牢  作者: りょう
5/62

ゲージについて。

没寄稿文抜粋


このようにマギウス社の提供するアイアンゲージでは種族を絞り、

職業から魔法職を排除することで、独自の世界観を構築することに至ったが、結果としてゲーム性の遅滞化、集団戦闘時の選択肢の少なさによる

ゲームバランスの悪さに起因する、特定種族、特定職種の優位性と、

プレイヤーの偏りを起こしている。

今後のアップデートに期待したい。と、

いいとこ付いてるんだけどなぁ、

イマイチ、スパイスが足りないんだよね。

検証するまでもなく、職種と種族の偏りは著しい。

迷宮探索メインのゲームに巨人種っておかしいだろ。

職業、商人って訳わかんねぇし。

基本スキル制だけど、そのスキルも実装数を増やすのは課金アイテム

どれだけ金使えばいんだ、このゲームは....




そろそろブロンズゲージ(盗賊たちのゲージ)が始まる。

3ヶ月毎に開催されるゲージは現在は一次職専用になっている。

二次職にはゲージは存在しない。

それは初心者~中級者に対する援助という事らしいが、多分違うんだろうなぁ

毎月何らかのゲージが行われている為、これ以上煩雑にしたくないとか、

そんな理由のような気がするんだよな。

来月はシルバーゲージ(弓士たちのゲージ)が予定されている。

現在予選会中らしい。参加費が200,000コロもかかる。

当然優勝者には報酬が支払われる。

などとぼんやり考えていたら、ツルカメさんから声が掛かった。

「リク、そろそろ始まるんじゃないかな?カーソルでパネルをクリックすると、

パネルが大写しになるからやってごらん。戻すときはEscで戻せるから。」


あわてて中央上部に浮かんでいるパネルにカーソルを合わせてクリックする。

モニター画面が上下に分割され、上部にパネルが大写しになる。

パネルは参加プレイヤーひとりに対し1枚用意されており、

参加プレイヤーを追いかけるように表示される。

今大写しになっているのは、マイツの方だ。

黒いレザーアーマをつけ、直立不動の姿勢で立っている男が、マイツのようだ。

ゲーム内時間で21時を過ぎた瞬間、主催者のヨルム領主の顔がモニターに大写しになる。

「諸君、これよりゲージを始める。」

厳かな宣言と同時に、モニター内のマイツが走り出した。

マイツの右側に青い鎧をつけたプレイヤーが映る、

とそのプレイヤーがいきなりマイツに切り掛った。

!!

「PK有りなんですか!」

「ここはベガだからね。限定空間でのPKは認められているよ。」

マギウス社の鉄牢はベガ、アルタイル、シリウスの

3つのサーバーで運営されている。

それぞれ、地形も、都市も、サーバーの特徴も異なっている。

一番顕著な特色、それはPlayer Kill(PK)の有無だ、

アルタイルはPK不可、シリウスはPK可能、

そしてベガは、限定空間でのPKは可能となっている。

限定空間というのは、町の外、または町の中でも決められた場所を指し、

PK可能エリアに入るとモニター上部に赤いラインが現れる。

鉄牢の中で死亡した場合、

所持金の3割(通貨に限るが)、所持アイテムのいくつかをランダムにrootする。

NPCに対する攻撃も可能だが、

NPCは死亡した場合、何もrootせず、ただ消えるだけだ。

そして衛兵が現れ、プレイヤーを攻撃する。

衛兵は死ぬことがなく、プレイヤーは逃げ切るか、死亡するしか道はない。

死亡した場合は当然所持金の3割、所持アイテムのいくつかを ランダムにrootする。

そのため、NPCの殺戮はメリットがない。

とはいえ、シリウスであろうと、PKを行ったり、NPCを殺した場合、

そのプレイヤーは、レッドプレイヤーとみなされる。

これは、名前の色が赤く表示されることで判別される。

レッドプレイヤーには、何らかのデメリットが与えられるという噂があるが、

具体的なデメリットについての言及はない。

また、例外として、NPCにもレッドネームの者がいる。そいつらはモンスター扱いであり、

たとえアルタイルであろうと、殺したあとのペナルティは存在しない。

と@ウィキには書いてあった。

そして、おそらく、ゲージの中はPK可能空間なのだろう。

 我らがマイツは、青い鎧の男の短剣を避け、右から二つ目の入り口に転がり込んだ。

その途端、入り口から続く通路を下からせり上がった鉄格子が二つに分断された。

青い鎧の男は素早く隣の回廊に入っていく。

死んじゃえ、青い鎧。卑怯なやつだ。名前はベルクとなっていた。

別のモニターをクリックすると、そこにはデッドの赤文字と

死亡したプレイヤー ラクロアのうつぶせの死体が映っていた。

そしてラクロア越しに3人のプレイヤーが剣を握ってお互いを牽制している。

3人がかりでラクロアを殺したはいいが、

それぞれほかの二人を牽制し動けないでいるらしい。

3人の名前は赤文字に変わっている。

白い鎧で短槍を握ったのが、吸血サンド、

茶色の小柄なのがグリフ伯、多分ドワーフ族だろう。

最後の一人が かなもん だった。

しかし、吸血サンドって魔物っぽ。センスないなぁ。

「おぉっと、いきなりの奇襲を受けラクロアが死亡したぁ!

今回のゲージは初めから波乱含みだぁ」

会場アナウンス?実況中継?主催者の声が響く。

「一方、回廊に飛び込んだのは現在4人、人気no.1 ベルク 

ダークホースのチャーリー君、

他二人もゴールに向かって爆進中だぁ、出遅れた3人はまだゲージの中だ、

そろそろ回廊の入り口も閉まるぞ。このままだと失格だぁ」

時間が来ると回廊の入り口が閉まるらしい。てか領主ウザい。

アナウンスを聞き、争っていた3人はいっせいに回廊の入り口へと散っていった。


初めて携帯から読んでくださった方がいらっしゃいました。

ありがとうございました。



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