モテ男の苦悩
その日の放課後は生徒会と部活で忙しく、聖奈に会いに行けなかった。
またバスケの見学に来るんじゃないかと期待したが、彼女は現れず。
次の日。
俺は日直で早めに学校に行った。
「明堂くん、おはよー」
クラスの一軍女子3人組に声をかけられる。
一軍なだけあって、顔も可愛いし、スカートも短い。
もれなくこの3人に俺は告白されたことがある。
俺はそれを秘密にしなければならない。
何故なら3人別々で告白されて、「他の子には言わないで」と3人に同じことを言われたからだ。
つまり、表向き仲良し3人組を装っているが、実際心の中では自分が一番可愛いと思っていて、同じ男を狙って争っている。
そんな女の戦いに俺を巻き込まないでくれ!
外見は申し分ないが、こいつらの媚を売る目つきが苦手で、誰とも付き合いたいと思えない。
そもそも彼女達は俺のことが好きで付き合いたいんじゃなくて、イケメン生徒会長と付き合ってるというステータスが欲しいだけ。
お前らみたいな女は、おとなしく他校の先輩...ちょっとヤンチャな高校生でも狙ってろ。
俺を落とすより遥かに簡単だ。
「ねえねえ、昨日の数学の宿題でわからないところがあったんだけど、明堂くん教えて」
3人のうち1人が甘えてくる。
振ったのに...まだ諦めてないのか?
俺はカバンから数学のノートを出して、女子に渡した。
「ノート写していいよ」
「えーっ、教えてよ」
猫なで声が癇に障る。
「3人で仲良しごっこしてるんだから、誰かしらわからない? 揃いも揃って馬鹿しかいないの?」
俺は笑顔で嫌味を言った。
「やだー明堂くんひどぉーい! ドSなんだから!」
...き、効いてねぇ。
たまにいるんだよな。
俺が何言っても喜ぶ変態。
ますます苦手だ。
「帝翔、おはよ」
聖也が来て、俺は助かった。
こんな奴らと喋ってたら、いつか手が出そうだ。
「さっき聖奈が教室の前まで来てたんだけど。お前に話があるって」
聖也が小声で耳打ちする。
聖奈が?!
「でも、帝翔が他の女の子と楽しそうにお喋りしてるから。聖奈は行っちゃった。嫉妬したのかもな」
俺はそれを聞いて、教室を飛び出した。
聖奈の方から会いに来た!
やっぱり聖奈は、俺のこと嫌いになったわけじゃないんだ!
女子に囲まれて、俺が喜んでると思われたか?
誤解だ、勘弁してくれ!




