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童貞って言うな!  作者: 袴田一夜
雷門聖奈
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上下関係


「あ、あの人は兄の友達で...親同士も仲が良くて...私は全然! お互いなんとも思ってないです! あと、彼女はいないと思います!」



ほぼ毎週土曜か日曜日に会ってるけれど、彼女の話なんて聞いたことがない。


いたとしても、あの性格じゃ絶対続かない!



「紹介してくれる?」



私は何度この台詞を聞かなければならないのだろう。


勝手に3年生の教室に行って欲しい。


手紙でもなんでも渡せばいいじゃない。



「えっと...バスケ部だから、バスケ部に見学でも行ってきたら良いんじゃないかなあ」



私は愛想笑いをする。



「一緒に行ってくれる?」



冗談じゃない!


バスケに興味ないし、行ったらあいつは調子に乗る!



「私も行きたい」



と、今まで遠慮していた女の子が数人出てきた。


何で皆あいつが良いわけ?!


納得がいかない。


にーやだって顔は悪くないし、性格も良いのに!


誰一人、雷門聖也を紹介しろと言ってこないなんて!


でも結局、押しに弱い私。


皆と一緒に放課後、バスケ部を見学することになった。


そう決まったのに、その前にダミアンはやって来た。


昼休みの悪夢、再び!


始業式からまだ1日しか経ってないのに、ダミアンは私のクラスに来た。



「雷門さん、生徒会長が呼んでるよ」



生徒会長という単語だけで女子が振り向く。


私は皆の視線を感じながら、小走りで教室を出た。



「明堂先輩、なんですか?」


「図書室行こう。読んで欲しい本がある」



廊下で待っていたダミアンは、私の腕を引く。



「それって図書室じゃなきゃダメですか? 借りて、教室で読みます!」



私はダミアンの手を振り払った。



「ええ...? それじゃあ一緒に読めないじゃん」


「図書室行っても、どうせ読む本は別々じゃないですか!」


「何? その歳になってまで、読み聞かせして欲しいわけ?」



んなわけないだろ!


私は大声を出しそうになった。



「それとも何? お前、照れてんの? 中学生になって、急に俺のこと異性として意識しちゃった?」



ああ、どうしよう、殴りたい。



「お前、成績下がったって聞いてるけど。俺と図書室会やってたときは良かったのに。俺が必要なんじゃない?」



ぐ...成績のことを言われたら何も言えない。


私は元々そんなに勉強できる方じゃない。


理数系が苦手だ。



「俺、放課後は部活とか生徒会で忙しいから家行けないし。昼休みくらいしか時間ない。

まあ、聖奈が俺に家庭教師やって欲しいって言うなら、毎週日曜日見てやってもいいけど」



急遽の2択。


平日の昼休みを犠牲にするか、日曜日を犠牲にするか。


どのみち休日はにーやに会いに来るから顔は合わせるけど、部屋でダミアンと二人きりで勉強は無理!



「1時間2千円ね」



しかも金とるのかよ!


まだ図書室ならあまり喋れないし、マシかな...?



「わかりました...先輩と図書室に行きます。でも、教室まで迎えには来ないでください! ちゃんと毎日図書室に行きますから!」


「ていうかさ、さっきからなんなの?」



ダミアンはあまり怒らないけど、怒った時は無言になるか、いつもより口調が強くなる。



「先輩呼びと敬語。いつもタメぐちじゃん。いつも通り帝翔って呼んでよ」


「...中学生になりましたから。上下関係はきっちりしないと」


「ふぅん」



ダミアンは腕を組んで私を見下す。



「じゃあ先輩の言う事は聞けよ。毎日絶対図書室で待ち合わせする。遅れたら迎えに行くからな」




ダミアンは私の腕を掴んで、図書室まで連れて行く。


ああ、嫌!


なんで私ばっかり!


他にもたくさんいるじゃない!


あんたと一緒に図書室に行きたい女の子なんて山ほどいるのに...続くかは置いといて。

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