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童貞って言うな!  作者: 袴田一夜
明堂帝翔
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結婚願望


「父さんはいつも言うじゃん。聖奈と結婚するなって。それって俺と聖奈が腹違いの兄妹だから?」



父さんの顔がみるみる真っ赤になっていく。



「もし俺がメンマを抱いていなかったら、お前を殴っていたぞ! そんなわけがないだろ!」



本当に?


一度疑ってしまうと、容易には信じられない。



「そんなに疑うならDNA鑑定でもしてみろ!」



父さんはかなり強気だ。


ということは、やはり神殿の考えすぎか。



「良かった。俺と聖奈が兄妹だったら嫌だし」



俺が安心していると、聖也はノートパソコンを閉じて口を開いた。



「お前、聖奈と結婚したいのか?」



聖也の顔がにやけている。


まずい。


確かに今の俺の発言は、まるで聖奈と結婚したいみたいじゃないか。



「いや、そんなんじゃない。ただ、父さんが母さん以外の人とくっつくのが嫌だ」



離婚はしてるけど、お互い再婚してないし。


父さんは毎週末お店に顔出してるみたいだし。


なんだかんだ仲は良いと思う。


一緒に暮らすのは向いてないけど。



「...心配しなくても、俺の子供は美智子との子供、皇翔と帝翔しかいないよ」



父さんはため息を吐いた後にそう言った。


良かった。


俺の父さんのイメージが壊れなくて。


父さんは不器用だけど一途だ。


母さんもそこだけはわかっているはず。




安心した俺は秘書課に戻って自分の席に座った。


隣にはパソコンに集中している聖奈。



「結婚したい」



心の声が思わず漏れてしまった。


聖奈は手を止めて俺を見る。



「どうしたんですか? 行き遅れた女みたいなこと言って」


「父さんが羨ましいなと思って。離婚はしたけど、母さんと切れてないし。パートナーがいるっていいなって」



聖奈は少し考え込む。



「そう...ですね。一人は気楽だし、一人でも幸せだけれど、誰かが側にいてくれたら安心感はありますよね」



共感してくれて嬉しい。


聖也は恋愛の優先順位が低いから、なかなか共感してもらえないけど、聖奈ならわかってくれると思った。



「聖奈は何で彼氏作らなかったの? 沖縄で」



俺が言えることではないが、気になった。


沖縄に限らず、ずっといないのが不思議だ。


性格も良いし、顔も可愛いのに。



「...昔好きだった人がいて。その人以上に好きになれる人がいなかったんです」



俺は胸が苦しくなってしまった。


聖奈...そんなに俺のことを?!


可哀想だ。


俺が他の女に惚れてしまったから、聖奈は片思いのまま。


どうにかしてやりたいけど、俺にはどうすればいいかわからない。



「一夫多妻制だったら、聖奈のこと俺が貰ってやったのに。ごめんな」



そう言うと、聖奈は椅子に座ったまま俺から少し離れた。



「イヤだこの人、気持ち悪い!」

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