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童貞って言うな!  作者: 袴田一夜
明堂帝翔
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ケイちゃん



16時。


定時まで残り1時間。


俺も意外とやることがあって、定時で上がれるか微妙だ。


一つ誰かに仕事を押し付け...じゃなくて、頼めば定時に間に合う。


会議の資料は俺がやった方が早い。


社長のスピーチの原稿なら...俺じゃなくても大丈夫だろう。



神殿(こどの)さん」



俺は秘書課のエース、神殿に声をかけた。


神殿は大学の後輩で、俺のことが好きらしく、俺を追って同じ会社に入社してきた。


昔の少女漫画に出てくるお嬢様のような、くるくるに巻かれた髪。


出会った頃より大きくなってる胸。


化粧は濃く、見た目から性格がきつそうだが、俺は嫌いじゃない。


仕事は早いし、俺の苦手な接待も得意だ。


『見た目が美女』な上に、『女性社員よりも』男の気持ちがわかるから、オジサンを転がすのが上手い。


困った時は神殿に頼めば、だいたい解決する。


俺より有能かもしれないが、神殿も気分屋だから、機嫌が悪い時は仕事のクオリティが顕著に下がる。


今日の機嫌はどうだろう?



「神殿さん、社長のスピーチの原稿作ってくれないか?」



俺がそう頼むと、冷たい目で見てくる。


ああ、今日は機嫌が悪い日か。



「聖奈さんにも出来ますよね? 聖奈さんに頼んでください」



付き合いが長いせいか、上司である俺に平気で反抗的な態度をとる。


聖奈に頼むくらいなら俺がやった方が早い。



「神殿さん...いや、ケイちゃん。どんどん『女性らしく』なってるね。

綺麗。やっぱケイちゃんはそっちの方が良いよ」



俺がちょっと褒めてやると、顔を赤らめてはにかんだ。



「ケイちゃん仕事早いし、ミスも少ないから任せたかったんだけど」


「せ、先輩がそう言うなら...」



ちょろいな、昔から。


神殿は、なんだかんだ俺の言うことを聞いてくれるから好きだ。


プライベートでも、いつでも呼べば来てくれる。


麻雀で人が足りない時とか。


逆に麻雀以外で呼んだことないけど。


用件だけ言って立ち去ろうとすると、神殿は俺を呼び止めた。



「待ってください。あの噂は本当なんですか?」



噂?


なんの話だ?



「先輩が聖奈さんと結婚するかもって話」


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