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童貞って言うな!  作者: 袴田一夜
明堂帝翔
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動画でお勉強



「...わかった。まだ10分くらい時間あるよな。お前に見せるわ」



聖也はスマホをいじりながら言う。



「興奮する画像でも探してる?」


「アホか! 動画見せるんだよ! 付け方を教える動画。探せば絶対あるだろ」



いつもエロ動画送ってくる聖也のことだから、エッチなの探しているのかと思った。


部屋は違うが、働くフロアは一緒なので、二人で同じ階に降りる。



「にーや! あっ...おはようございます、先輩」



先に来ていたのか、ちょうど女子トイレから聖奈が出てきた。


今日は髪をポニーテールにしている。



「あ、可愛い」



俺が褒めると、昨日のこともあってか、聖奈は顔をしかめた。



「髪の毛結んでるの可愛い」



今日はちゃんと伝える。


ぬいぐるみじゃなくて、聖奈が可愛い。



「...明日から髪おろします」


「なんでだよ」



素直じゃないな、聖奈は。



「にーや、何してるの?」



聖奈は兄の方へ近寄った。


片手でスマホをいじりながら、もう片方の手で待てと合図する聖也。



「今この童貞の為に、コンドームの付け方の動画探してるんだよ」


「ホント何してんの? 会社で」



聖奈が冷たい目で俺達を見る。


すまんな聖奈、俺は先に卒業する。



「お、これとかいいじゃん。聖奈もいつかの為に一緒に見とけ。ちゃんとした動画だから大丈夫」



そう言って聖也は、俺達二人に動画を見せた。


看護婦のような格好をしたお姉さんが、模型を使って説明する。



「へえー、あんな袋に入ってるのね」



なんだかんだ聖奈は興味があるようだ。


お姉さんが一瞬で模型にゴムをつけたので、俺と聖奈は声を出して驚いた。



「すごい! あっという間だったわ!」


「清楚な顔してなかなかやるな」



二人で食い入るように動画を見る。


「いやいや、普通だから」と聖也は言うが、いざという時もたつかないか俺は心配だ。


普段イケメンで生きてるのに、行為中カッコ悪いと思われたくない。


自主練するか...。


その時、エレベーターの到着音がして、扉が開いた。


聖也はスマホを瞬時にしまって、お辞儀をする。



「おはようございます!」



オールバックの髪に、冷たい印象を与えるシルバーフレームの眼鏡。


エレベーターから降りてきたのは父さんだった。


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