表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
童貞って言うな!  作者: 袴田一夜
明堂帝翔
39/129

始まりの季節


4月。



「ねえ、あの人すごいイケメンじゃない?」


「ほんとだ! どこの部署の人かな?」


「いいなあ、あの人が上司だったらなあ」



エレベーターを待っていると、新卒らしき女性社員二人が小声でそう言った。


俺は彼女達の方を向く。



「皆そう言うけど、実際俺の下につくと一ヶ月ももたないんだよ」



話しかけると、女二人は顔を赤らめて下を向く。



「そ、そうなんですね」



照れているのだろう、彼女達は目を合わせない。


気持ちはわかる。


俺もマリアと目を合わせて会話が出来ないから。



「あ、あの、名前聞いてもいいですか?」



一人が顔を上げて、俺の名前を聞く。



「明堂。明堂帝翔(みょうどうていと)


「明堂さん...」



女二人はうっとりしている。


まるで俺の名前が、魅惑の呪文だったかのように。



「あの、わ、私の名前は...」


「あ、大丈夫」



女達が名乗ろうとするのを俺は阻止した。



「名前言われても、覚える気ないから」



二人の表情が固まった。


何か変なことを言っただろうか?


自分と関わりのない人間なんて、いちいち覚えてられない。



「エレベーター乗らないの?」



エレベーターが到着したのに、なかなか乗らない二人。



「あっ、私達トイレに行ってからにします」



そう言って、逃げるように離れて行った。


...俺、きっと失礼なことを言ったんだろうな。


聖也がいなくて良かった。


また怒られるところだった。


俺の部署には新卒は入って来ない。


他の部署で優秀だった社員が異動してくるだけだ。


今年はたった一人だけ。


ああ、ドキドキする。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ