林恵理の話2
私はパソコンの電源を入れブラウザを立ち上げた。
震えていた体は落ち着きを見せ始め動くための気力をくれる。これで震えが落ち着くのもどうかと思うけど頭は調べることに向いていた。
家族に関することを調べるために有名な鳥のSNSを開く、普段あまり触らない為扱いがよくわからないがたしかアカウントはフォローしてたはずだ、名前は何だっただろうか……結構安直なネーミングセンスによく変わる猫の画像が、これだっけ。
「れーにゃんだよね、たしか、フォローしたっきりあまり見てなかったけどなんか色々投稿してたよね」
【れーにゃん 甘いものと友達が好き 基本好きなことをつぶやくよ】
玲奈に教えてもらいフォローしたはいいが投稿の頻度が多くて見る気は余り起きなかった、だけど今はこれがすごい助かる、一日の出来事が逐一報告されているし最後の投稿から亡くなったのががいつなのかも推測できる。もしかしたら直前に関わっていた人がいるかも知れない。そう思い投稿を見ているとふとおかしいことに気づく、頻度がすごい少なくなっていた、理由がわからない為一つ一つコメントや内容を見ていく。
「関わりのある人が結構フォローしてたはずだけどなぁ、なんでだろ、コメントも少ない」
考えてみればわかるが人との接触を避けるこの時期に書き込む内容も面白みは減るだろう、それだけでここまで落ち込む理由はわからないが単純に飽きたとかなのだろうか、望みが薄くなったかも知れない、それでもほぼ毎日上げている為見ているとだいたい何をしていたのかがわかる。
「結構楽しいことしてるなぁ、でもほとんど一人で行動してるしやってる内容もゲームって関わってる人がいるように見えない……あれ?」
わからないこと事が増えたがふと考えると彼氏や内職については投稿が少ない、というより一つもないもしかしたらインターネットリテラシーを考えた結果の行動かもしれない、でもそれでも全く投稿しないというのも考えづらいもしかして見栄をはられたのだろうか、うーん、わからない。
とりあえず他に最近関わっていた人などをマークを付けてそれぞれの投稿などを見ていくが彼氏らしき人はわからない、もう少し彼氏ならいちゃつけとか普段考えないことを思う。
「そもそもなんで投稿が減ってるのかな〜もしかして同棲してたとか?それならなおさら上げそうだけどもしかしてほんとうにいなかったのかな?」
頭を休めるために配信サイトのライブアーカイブを見ていると眠気が襲ってくる、流石に椅子に座ったまま寝ることはないだろうからと机に顔を伏せた。