表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

視界

作者: チャイ子のスキー

ありがとうございます。


まずは開いていただけて嬉しいです。

さえない二人の日常です。

地方都市の片田舎であくせく働いて過ごしております。


季節の変わり目になるとアレルギーの出る体質。

そのたびに目薬や眼医者にお世話になる自分。


もともと目に古傷があるので、定期的に病院には行っているが、まぁ今のところ近視と若干の乱視以外に特に言われたことがないのでいつものように過ごしていた。


ある日の朝、目が覚めてから視界がおかしいのだ。


いつものテレビ番組のアナウンサーの顔がよく見えない。

そしてニュースのチェックにとスマホ見てたら頭痛がして目がチラチラと霞む。


「疲れが溜まったかな?」


軽く目の周りをマッサージするようにさすると頭痛もなくなったので、とりあえず、仕事へ向かった。

通勤の途中、特に何事もなかったのでやっぱり疲れだなと思い、週末はゆっくりしようと決めた。

しかし、職場について、仕事を始めるとやたらPCの画面が見にくい、それでも何とか格闘したが昼頃には片頭痛がしてきた。

同僚が心配して、市販の頭痛薬をくれたのをありがたく飲ませてもらい、とにかく午後も仕事をする。

しばらくすると、また、PC画面は時折チラつき、文字も霞んで読みにくくなる。

何かおかしいと思いつつも、やっとのことで就業時間まで頑張るが、頭痛はひどくなる一方。


どうにかこうにか、仕事を終え、駐車場でシートを倒して横になり、しばらく目を閉じていたら頭痛は治ってきた。

このところの激務を思うといろいろと心当たりがありすぎる。


「まさか、脳梗塞とかじゃないよね。」


不安が募りつつも家に帰る。

不思議と運転中に目のチラつきや霞みはなかった。


家に帰るとパートナーに頭痛と目のチラつきや霞みを話した後にソファに横になった。

色々と質問されたが、あまり覚えてない。


ただ、

「歩いてるときや運転中はなんともない?」

という質問は二度された。


その後、側にいたパートナーが立ち上がってどこかに行く気配がした。

すぐに戻ってきたパートナーが不安でいっぱいの自分に


「これ、見て」


と雑誌を渡してきた。

それどこじゃないんだけどと思いながらいつものように読もうとするが、文字も写真も霞んでよく見えない。


「あんまり、よく見えないんだ。もしかすると脳梗塞とかじゃないかと・・・」


と最悪の不安を口にするとパートナーは静かに微笑んで自分の手てをとりゆっくりと雑誌を遠ざける。


「これくらいなら見えるんじゃない?」


一瞬、何でこんなことするのかわからず、パートナーの顔を見つめてたが、雑誌に視線を移す。

見えた。はっきり見えた。


「老眼きたね。」


にっこりと笑って、パートナーがくれたのは百均の老眼鏡。

かければスマホも雑誌もよく見える。


あぁ、近くで見ようとガンバり過ぎて頭痛になってたんか。


「あとさ、レンズの汚れ、酷過ぎじゃない? いつ洗った?」


といって洗面所で洗った眼鏡を渡してくれた。

チラつかない。あぁ、あのチラつきは汚れでしたか・・・

情けない自分の顔をみて、腹抱えて笑ってるパートナーにちょっとムカついたが、こういう人だから一緒にいるんだっけと思いだした。



そして今度の週末は眼鏡屋にどう?とデートに誘った。

読んでいただきありがとうございます。


のんびりしたパートナーのおかげで辛い仕事が頑張れております。

なんてことない個人日記のようで、すみません。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 脳梗塞ではなくってよかったです。パートナーさんナイス判断です。 楽しく読ませていただきました!
[良い点] >なんてことない個人日記のようで、すみません。 私小説的で良いと思うが。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ