表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

4話:月下の舞踏会

「御客さんがおいでになったわ。」

彼女が向いているほうを見ると、数人の人影がいた。

でも、何かおかしいと思った。だってあの人影は地面からにじみ出る様にして、その数を増やしていたからだ。

「何だあれ。人間じゃない。」

「ええ、ゴーレムのようね。それにしては低俗だけど。もっぱら、他の術者が集まるまでの時間稼ぎといったところね。まったく、舐められたものだわ。こんな程度では、貴方の力を借りるまでもない。見ていなさい、一分以内に片付けてあげるわ。」

そう言うと、彼女は境内の中心まで優雅に歩き、

まるでここが舞踏会場であるかのように一礼した。

「さあ、踊りましょう。今夜は狂喜の宴。心行くまでご堪能ください。」

それに機を合わせたかのようにゴーレムたちが次々と彼女に襲い掛かっていく。

その激動のさなか、僕は信じられないものを見た。

踊っていた。濁流のように襲ってくるゴーレムの中で、踊っていた。

無駄な動きなど一つも無い。優雅に、雅やかに舞っている。


事はすぐに済んだ。

辺りはゴーレムの残骸に埋め尽くされ、一面ゴーレムの体液で血の海の様になっている。

その中心で手と衣服を血に染め、ぼうと空を見上げている姿は、夜の帝王、吸血鬼を連想させる。

「ふう、終わったわ。ここも見つかってしまったようだし、別の所へ移動しましょう。

 今度は気絶しないでよ。」

彼女が歩み寄って来る。恐い。とても恐い。

彼女が僕たちとは別の生き物なのだと実感してしっまたからだ。

「君の名前は何ていうの?」

だから、僕はせめて彼女が誰であるのか知りたくなった。

すると彼女は僕の頬に手を添え、自分の唇を重ねてきた。そして、

「私は、レイベリア・S・ガデス。人間に恋をした死と破壊を司る神。

世界にたった二人だけの吸血鬼よ。」

そのときに見せた彼女の「笑顔」は思わず見惚れるような、

とびきり素敵な笑顔だった。

お粗末さまでした。レイベリアは祢緒に自分の事を知ってもらおうと、わざと残酷な戦闘を行ったんですね。そして祢緒が自分の名前を聞いてくれた事にキューンとなって、あれしちゃったというかんじです。

え?説明不要?さふですか。コメントもらえるとうれしいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ