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少し短いです
「姉上! 顔を上げてください! 謝って欲しいのではないのです! 姉上。姉上の気持ちは僕には計り知れないものでしょう。ですが姉上と同じくハーベット家を守る者として、共に在りたいのです」
更に欲を言えば奥さんにしたいです。
なんて事は、まだ言葉に出来ないけれど。
顔をあげた姉上の瞳には僕が映っている。
それだけでこんなにも嬉しい。
「ありがとう……アインリッシュ。この家に来てくれて」
頬を染めながら、ぎこちなく、しかし確かに微笑む姉上を見ながら僕は
「では、仲良しの証として『お姉ちゃん』と呼ばせて下さい。」
目をまん丸くさせ驚いている姉上……お姉ちゃんに僕はニッコリ笑った。
あの日プレイしたゲームの画面にいた貴女。
凛と立つ貴女に一目ぼれした愚かな前世の僕。
これから起こるであろう最悪から貴女を守ろうと強く誓った。
これで僕の卑屈歪みルートは回避、かな?
アインリッシュ10歳・ベリッシュが11歳の時の出来事だった。
これで弟ルートは回避、できたのでしょうかね