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お姉ちゃんは可愛い悪役令嬢  作者: あきみつ
頼りになるはずの記憶が、全然頼りにならない
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部屋に戻ると、珍しくサッシュが先に戻っていた。


「あれ、早いねサッシュ。部活は休み?」


「ちょっとねぇ。それより、アリーは聞いたかぁ?」


「? 何を?」


「西の森の方で、ここ数年見なかった魔物が出たらしい」


「!?」


「すぐにアリーの父上が出動して駆除したらしいんだけど、まずいものが見つかったらしいんだってよぉ」



まずいもの?

数年ぶりに魔物が出た事でさえまずいのに、それ以上のものが?


「世界樹が、穢れを纏っていたって話だぜぇ」


「何で……」



世界樹とはこの世界を魔界から守るために存在している大木だ。

一年に一度各国から選ばれた五人の魔法使いが世界樹に力を注ぐ事で、浄化の力を発揮する。


そうする事で、この世界は魔界から守り続けられていた

ずーっと、遥か昔から


「聖女が、召喚されるって噂だよ」


「聖女が……」


聖女。異世界から召喚される事によって浄化の力を持った子が現れる。

500年前に一度だけ、召喚した事があると歴史書には載っていた。







あぁ、なんだ、僕は最初から、選択を間違えていたのか


目の前が、暗くなった


何故だろう

信じて疑わなかった

これがナタリアが主人公の乙女ゲームだと

ベリッシュが、悪役令嬢になる物語だと


でも違う。これは、


この、物語は


聖女が主役の方だ。


そして、敵になるのは








この僕だ。


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