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お姉ちゃんは可愛い悪役令嬢  作者: あきみつ
頼りになるはずの記憶が、全然頼りにならない
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やっとのことでハインデルト様から解放された。


エリーゼ様には申し訳ないけれど、常に背後にいらっしゃいますよと教えて差し上げた。


ニマァと笑った後、あろうことか背後の方々に無差別に捕縛魔法をかけ影を固定し動けなくしてしまったのだ。

振り返った先にエリーゼ様を見つけると、それはもう凄いスピードで向かっていき、抱え上げ連れ去って行った。

さっきまで話を聞いていた僕など置き去りである。


エリーゼ様、申し訳ございません……と心の中で呟きながら寮へと戻る途中


「アインリッシュ」


「お姉ちゃん」


ベリッシュに声をかけられた


「明日、一緒にお昼でもどうかしら」


「喜んで!」


即答である。

むしろベリッシュからのお誘いなら先約があっても断って優先してしまうだろう。


「ナタリアも一緒なんだけど、いいかしら?」


「あ、あぁもちろんだよ!」


ズーンと一瞬で落ち込む。

二人っきりを期待してしまっていた自分が恥ずかしくなった。


「ありがとう! じゃあまた明日のお昼にね!」


ニコッと可愛い笑顔を残して去って行くベリッシュを見送りながら、ハインデルト様の様に積極的にいけたらどんなに良いだろうかと思った。


このままでは、きっと誰かに横から攫われてしまう

いっそ、何処かへ連れ去ってしまおうか


そんな事出来ないと知りつつも、つい考えてしまうのだ




でもどうか、このまま何事もなく、ベリッシュが幸せな人生を送れますように。

そしてその隣にいるのが、僕でありますように



そんな願いも空しく、僕らの日常は突然終わりを告げる




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