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次はこちらが何故名前を知っているのか驚く番だった。
「何で……」
「アルフレッド・ゴーンから聞きました。ベリッシュ・ハーベット様の弟様だと」
「アルフレッド・ゴーン?」
「手芸部の部長です」
ベリッシュの言っていた筋肉ゴリゴリマッチョ部長か!
でも、なぜ彼女が部長と……?
疑問が顔に出ていたのか、ナタリアが答える
「家同士が隣で、帰省の度にベリッシュ様が良く弟様の話を聞かせてくれるのだとアルフレッドが楽しそうに話してくれるのです。海の色の様に深い蒼色の髪に、同じ瞳の色で穏やかな出で立ち、笑った顔がとても愛らしく何時までも見ていたいと自慢していると。とても仲の良い姉弟であられると」
ボンッと顔が沸騰する。
まさかベリッシュがそんな風に外で僕を自慢しているだなんて。
嬉しくて嬉しくて、つい顔が緩んでしまう
今すぐ、ベリッシュに会いたい
「……っ! その笑顔、確かに魅了されても仕方ありませんね……」
「?」
ナタリアがぼそっと呟いた言葉に首を傾げる。
魅了とは何の事だろうか。
「ここで会ったのも縁ですわ」
いいえ、僕がイベントを起こすためにここに来ただけで縁ではありません。
そう否定したいけれど、できる訳もなく。
次に続くナタリアの言葉を待つ。
「アインリッシュ様に、お願いしたい事がございます」
「お願い?」
咄嗟に身構えた。
まさか、ベリッシュを使ってハインデルトに会いたいと言うのだろうか。
許さない。
ベリッシュに、お前を近づけるものか
その為に、わざわざここに来たのだから
「ベリッシュ様に、弟子入りをしたいのです!!!!」
「………は?」




