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4話


 俺達は意識を切り替え、洞窟改めダンジョンの奥へと慎重に足を進めた。

 「そういえば、このダンジョンは光ってる苔とかないんだな~。」

 「まあ、そうだな。あったら助かったが、まあ、仕方ないさ。」

 そんな会話をしながらも落とし穴を避け、ヘッドライトの明かりを頼りに進んでいく。

 「罠はあるのにな~。あ、また落とし穴だ・・・分かりやすいのはいいけどいちいち避けるの大変だな。」

 「今は楽な方だと思うぞ?奥に行くと量が倍になったり、避けるのが困難なのが出てくるかもしれないしな。」

 「そうだな~、慣れないと大変だな。」

 ん?そう言えば、ダンジョンって自然発生したんだよな…

 「なあ、そう言えば何んで罠があるんだ?」

 「そんなの簡単だろ?ダンジョンだからだよ!」

 「いや、罠が自然発生はおかしいだろう…。」

 「そうか?そういうもんなんじゃね?」

 これだから考え無しの馬鹿は…。

 まあ、今考えても仕方ないし、今後の課題にしとくか…。

 「何か理由があるのかもしれないな、そこら辺も踏まえてしっかり探索するぞ。」

 「おう!宝箱あるかもしれないしな!」

 普通に考えたら宝箱もおかしいな…。と俺は思いつつも、宝箱に期待を寄せていた。

 「何が入ってるんだろうな?」

 「それは勿論アレだよ!マジックアイテム!あとは、ポーションだろー、ミスリルにオリハルコンもあるかもな~。あぁ~夢が広がるぜ!」

 「おっと、妄想もいいけどちゃんと前見ろよ?」

 俺は龍樹のテンションを上がり過ぎないように注意しておく。

 まあ、気持ちは分かるけどな。

 「おう!あ、そこの壁の穴罠だぞ、さっきの矢がでるやつだ。」

 「あれか、龍樹がまんまと引っかかった…ぷふっ…。」

 笑いを堪えようと思ったが堪えきれなかった。

 だって…ぷふっ…。

 「そうだよ!わかったらさっさと避けろ!」

 「くっくっく…いや、分かりやすいし、龍樹じゃないと引っかからないって。」

 「・・・。」

 ジト目でこっちを見てくるが、自業自得だ。

 「ほら、行くぞ。」

 俺の言葉に元気よく返事しようとした龍樹が突然真剣な顔になった。

 「待て!なんか聞こえないか?」

 「・・ああ、確かに聞こえるな…。」

 龍樹の言う通り奥の方から何やら羽ばたく音が聞こえてくる。

 何だ?コウモリか?

 「龍樹、何だと思う?」

 「なんだろう…。風の音に聞こえるけど…。とにかく進んでみるしかないな。」

 「一応、何時でも戦闘に入れる体制にだけはしとけよ。」

 幸いダンジョンの中は横に4,5m、縦に3,4mはある。

 もしモンスターだとしても戦闘は出来るだろう。

 「おう!バフ欲しくなるな!」

 「あるか!!」

 「冗談だ。さぁ、進もうか。」

 俺の反応に苦笑しつつ、龍樹は前へ進んでいく。

 「何が居るか分からない状態で冗談はやめろ…。」

 しばらく、軽く話しながら進んでいると、龍樹が立ち止まる。

 「おっと、お話はもう終わりみたいだな…。近いぞ。」

 「迎え撃つか?」

 「ここは幸い狭くなってる。迎え撃つにはもってこいだ。やるぞ!」

 龍樹はこういう時の判断は鋭いのに他は…。

 まあ、いいか…。

 「一瞬でも良いから動きを止めてくれ。そうしたら、俺はこいつを当てる。」

 俺はそう言いつつ水鉄砲を取り出した。

 「何する気だよ…。まぁ、わかった、任せてくれ。」

 「頼んだぞ。」

 俺はガスマスクをさらに装備すると、水鉄砲を構えた。

 そして、それは来た。

 それはコウモリの様な外見をしているが、顔は犬っぽく、大きさが1mはあった。

 要するに化け物いや、モンスターだ。

 「コウモリが大きくなった感じか~。ただ的が大きくなっただけじゃねーか、問題ない。あいつが突っ込んで来たらこの槍を突っ込んでやる。」

 「シュコー(任せた!)」

 「ん?なんの音だ?って、うわぁ!」

 モンスターは近くに居た龍樹に襲いかかって来た。

 「クソ!お返しだ!」

 龍樹は槍で再度突撃してきた化け物に向かって刺突した。

 化け物はそれを避けようと横にズレたが羽に当たり、墜落した。

 墜落した先…そこは龍樹と俺の間、つまり俺の目の前である。

 シュッ!

 この至近距離なら外す訳もなく、モンスターの顔に水鉄砲から打ち出された液体がヒットした。

 「GYAAAAAAAAAA!!!」

 「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 化け物は顔を地面に擦り付けるようにしていたが、しばらくすると痙攣し始めた。

 そして、龍樹は…うん。後だ。

 グサッ…

 俺は化け物の眉間に刀を差し込み、捻ってから引き抜いた。

 肉を引き裂き、命を奪った感覚に吐き気を催すが、さっきから五月蝿いBGMのお陰で何とか立っていられた。

 「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」

 ああ、五月蝿い。

 こんなに叫んだりしたら他のモンスターが来るじゃないか…。

 あ…。

 案の定、モンスターが音を聞きつけて近づいてきた。

 「シュコー(くっ、俺1人で殺るしかないか!)」

 俺一人で殺れるか?見えるだけで5匹はいやがる…。

 それに1匹犬の様な外見のモンスターも混じっている。

 きついな…。だが…。

 俺が危機感を感じていると、

 「「「「「ギャンッ!」」」」」

 龍樹まで後5mぐらいでそのモンスター達が一目散に逃げていったのだ。

 あれ?もしかして俺の武器ってチート武器なのか?

 ん?BGMが消えた?

 あ…

 俺は泡を吹き出した龍樹を見て、折角のチート武器を封印する事を決意したのだった。

 

読んで下さりありがとうございます!!

誤字脱字等御座いましたら是非教えて下さい!


ヒロイン急募!

感想欄にどんなヒロインが相応しいか教えて下さい!

現在片やモン娘幼女、片や巫女の同級生で揉めてます!w

是非ともお待ちしております!

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