1話 死そしてあの娘
「ねぇ、大丈夫?」
長い間のあと
「……まずいわねぇ」
と呟く、状況はあまり良くない目の前に倒れている痩せこけた少年を見て少女は確信した。
「とりあえず家に運ぼう」
思ったがすぐ少女は、少年を背負って来た道を戻っていく幸か不幸か痩せた少年は軽かったため楽に家まで連れてこれた。
〜とある村はずれの家〜
扉を開け中に入ると中では少女の母親が布を縫っていた。
「お母さん、手伝って」
「あらあら、あなたが男の子を連れ込むとは
ねぇ〜」
痩せた少年を見て冗談を言いながらさっきまでしていた裁縫の手を止めてキッチンへと向かっていく。
「ふざけなきでよ!」
「はいはい」
顔を真っ赤にしている少女に言われた少女の母親は、楽しそうに棚から救急箱を持ってきてその中から万能薬と言わている液薬の瓶をとりだし少女に渡す。
「とりあえずこれを飲ませて、口移しで♡」
心のこもったスマイル付きで
「えっ?!私がするの?」
「当たり前じゃない、あなたが連れてきたんでしょ?それに私は回復魔法やらなといけなとし」
と言いつつ回復魔法【リヒール】の使用し始める。
「仕方がない、そうこれは不可抗力なのよ。」
自分に言い聞かせるようにつぶやき万能薬を口に含みやせ細った少年の口元に顔を近寄せてから若干の戸惑いを見せたが、意を決して口移しで薬を飲ませる。
「っうん…うん…うん」
ゆっくり飲ませていく…………………はずだった
「こっぼ!」
誤っていっきに移してしまっため器官につまらせたのか、むせ返えりそれによって少年は少しだけ目を開くが
眼前にある顔を見て目を見開く。
そこにあったのは
「〇〇〇さん!」
「えっ!」
交通事故で死んだ〇〇〇の顔であった。胸の中は喜びと驚きが4対6くらいの割合で混ざりあった不思議な感情が渦巻き、頭の中は大混乱している頭、それらとは裏腹に体嬉しさのあまり衝動的に少女の華奢な身体に抱きつていた。
「あらあらァ〜」
「いぎでぇだんだねーー」
口の中のこぼれる薬と涙が混じり合うのなんか気にせず痩せてひょろひょろの腕で力なく抱きしめる。
「仕方ないわね」
驚いていた少女もそんな少年を邪険にできず少年が泣き止むまで背中を摩った。
泣き止むまで少しだけ時間がかかった。
短めになってしまいましたがどうぞお許しください