ぼくのとらうま
また余計なことを書いてしまった…けれどとても楽しかったです!
3/28 誤字を見つけたので修正。
≪[落下耐性]を習得しました。≫
うっ…し、死ねかと思った…
私はまたも転げ落ちた。HP的にはあまり痛くはない。しかし、身体的に結構痛いことには変わりない。さらにいうと心が折れそうです。
だけど、ちょっと…癖になりそうです
彼女はもうだめかもしれない。
せめてLv10にしてから進みたかったけど…まあ仕方ないか…
Lv10にはできなかったが、ユニークスキルなるものを習得できたから、よしとしよう。悩んでいても仕方ないしね。
今は次の方針を決めようか。
とりあえずステータスオープン
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【名前】
【種族】ものたべボックスLv7
【性別】♀
【適正】地
【能力】▽
HP:17/95
MP:13/50
攻撃:60
体力:49
耐久:126
魔力:48
精神:71
敏捷:100
【種族スキル】▽
収納パック
【スキル】▽
HP自動回復Lv3 MP自動回復Lv4 状態異常耐性Lv2 気配察知Lv4
魔力感知Lv3 魔力操作Lv3 念動力Lv4 特攻
思考加速Lv1 恐怖耐性Lv1 落下耐性Lv1
【ユニークスキル】▽
装甲車
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装甲車と収納パックをもう一度詳しく…あと落下耐性も
≪装甲車:
立ちはだかる障害をすべて撥ねのけるゴーレム系の魔物が習得できるユニークスキル。耐久力を20%上昇させ、敏捷力を100にする。さらに動きやすくなる。≫
≪収納パック:
1㎏までの物をMPの最大値と同じ数収納できる。≫
≪落下耐性:
心なしか落下時のダメージが軽減される気がする。Lvが高いほど、ダメージが軽減される気がする。≫
落下耐性…なんだかふわふわしてるね…あーそういえば恐怖耐性もみてなかったな…
≪恐怖耐性:
様々な恐怖に対して耐性を得る…気がしなくもない。Lvが高いほど、強い耐性を得る…ような気がする。≫
…ふわふわしてるね!
考えないようにしよう。
それより今は、今後の方針なんだけど…Lv10あるいは進化のままでいいね。ただ、さっきから気になっていることがある。それは…
…魔物が見当たらない…
魔物が見当たらないのだ。気配察知は相変わらず反応なしだが、魔力察知はビンビンに反応している。しかし、視界にはなにも見当たらない。ゾンビもグールもお骨様も見当たらない。
ならば…お約束の上か!
そう考え身体を上を向けるよう傾ける。
ま、またか…またなのか…!
天井を埋め尽くす何か。少し透けた身体を持つ何か。その何かが私を見ている。すべてがじっと見ている。
≪[恐怖耐性]がLv2になりました。≫
≪[恐怖耐性]がLv3になりました。≫
≪[恐怖耐性]がLv4になりました。≫
どうでもいいスキルがものすごい速度でLvアップしていく。
≪[恐怖耐性]がLv5になりました。≫
≪[恐怖耐性]がLv6になりました。≫
Lv6でようやく止まった…。だがしかし、私は今それどころじゃない。体の震えが止まらない。
あば…あばばばっばばばばばっばばっばば……
過去の記憶がよみがえる。それは、私がまだ自分のことを「僕」と呼んでいた幼少期の記憶。
☆☆☆
それは日差しが強い炎天下の日だった。
「お、お父さん…本当に見に行くの?」
「なんだ明人?怖いのか?怖いのなら無理に来なくてもいいぞ?」
この日、私たちは公開されたばかりのホラー映画【嘆き】を姉が見たいとのことで、家族でその映画を見に行くこととなった。
「なぁにあきと?あんたひょっとしてビビってるの?」
「び、ビビってなんかないもん!」
「はいはい、ケンカしないの」
二つ上の姉である高坂晴陽は、いつもと同じように私をいじめてきた。今思い返すと、少し顔がこわばっている気がする。
そして、私たちのケンカをいつも仲裁してくれた母。
「ケンカなんてしてたら見ずに帰るわよ?」
「ごめんなさい」
「…ごめんなさい」
この時私は「帰りたい」と言いたかったが、また姉になにか言われると思い言わなかった。
「もうそろそろ着くからなー…にしても今日はあっついな」
私たちのケンカを気にせず、のんきにそう告げる父。
この日、私たち家族(姉弟)は死ぬほど後悔することとなる。
「ほらなくな、お姉ちゃんだろう?」
「ごわがっだぁぁぁ…ごわがっだぁぁぁぁぁぁ…!」
「ほら明人も、男の子でしょう?」
「ひっぐ…えっ…ぐ…」
私たち家族(姉弟)は惨敗した。それはもう手酷くやられたものだ。
この日以来私たち姉弟…特に姉はそれっきり大人しくなり、一人でいることにすら恐怖を覚えるのだった。
ちなみに、【嘆き】は幽霊がメインのホラー映画であった。
☆☆☆
時がそれなりに過ぎ、映画による恐怖は薄れていった。姉も同じように、恐怖は薄れていたようだが、姉が二十歳になった今でもたまに一緒に寝ていた。
私はこの映画を…幽霊を克服した。克服したつもりだった。しかし、映画と実物は違った。さらに、映画で最も怖かったシーンが追撃をかけるように、現実に広がっている。無理です。折れました。
母さん、父さん…そして姉さん…私は、やっぱり駄目だったよ…
私はそっと意識を手放した。
≪[ショック耐性]を習得しました。≫
もともと幽霊恐怖症という設定はありましたが、唐突に過去編を思いつきぶっこみました。
すごい反省しています。後悔もしています。自分でもこんなことせずにはよ進めと思っています。しかし、やめれません。思いついたことをすぐに付け加えることがやめれません。
こんな調子ですが次回からもよろしくお願いします。