表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
箱入り娘、始めました。  作者: へッどほん
3/23

お骨様しめやかに木っ端微塵

3/21 筋力→攻撃に変更


 ステータスを確認してからそこそこ時間がたった…。大体体感で2時間くらい。正直困っている…。非常に困っている…。


 なにも近づいてこない…


 そう、なにも近づいてこないのだ。それどころか興味すら示さない。結構な数の骨が通ってるというのに。私に魅力が無いのだろうか…。たしかに今はただの箱だが、そのうちせくすぃな美少女になる予定だというのに…。お前らそれでも元人間か…!まだ箱だけど!

そんなアホなこと考えてる暇はなかった。


 本当にどうすればいいのか…


 一応体感2時間の間にいろいろ試してみた…のだが。

まず最初に試したのは魔法。スキルや魔法の世界というくらいなのだからあるだろう。そう思ったのだが…なんということでしょう。魔法の使い方がわかりません。よって魔法は使えなかったのだが、代わりに魔法に必要そうな副産物が手に入った。その副産物というのが…


≪魔力感知:

 一定範囲にある一定の魔力以上を持つものを知覚できる。Lvが高くなるほど範囲と精度が高くなる。≫


≪魔力操作:

 自分の魔力を操作できる。Lvが高くなるほど魔力の操作性が高くなる。≫


そしてもうひとつ。


≪念動力:

 自分または自分の魔力を纏う物を動かすことができる。Lvが高くなるほど操作性が高くなる。≫


 我が世の春がキター!!

なんと素晴らしいスキルなのでしょう。動くことが出来るようになることが、こんなにもうれしいとは思わなんだ。まぁ、Lv1故か全魔力を使っても2メートルしか動けなかったし、脱力感が半端ないが…ゆっくり上げていけばいいさ。

ここまでが最初の1時間の出来事。

残りの1時間はというと…。


 こいよ骨野郎。生き物なんてほっといてかかってこい。


 そこのお兄さん。いい骨格してるじゃなぁい。ちょっとお茶しましょうよ。


 お願いします。なんでもするんで構ってください。


 とまあこのように喋ることが出来ないため、ひたつら挑発、逆ナン、懇願をひたすら繰り返し念じていた。結果は無反応。当然と言えば当然である。念じただけだし。箱だし。

実質なにもしてねぇじゃねえかと思うかもしれないが、こんなことしかできなかった理由がある。念動力にMPを使い切ってしまったのだ。つまりただの自業自得である。いや待ってほしい。MPを使い切ったのには理由がある。それは、MPが0になったときに何かあるのかどうかの実証と、≪MP自動回復≫の回復力を見たかったのだ、感じたかったのだ。後付けではない。これにより、MPが0になれば脱力感が訪れ、回復力はおよそ100秒で1回復することが分かった。一石二鳥であった。

そういえば…


 最初に見たあの骨は何だったのだろう…


 最初に見た骨。あいつは明らか私に興味を持っていた。ほかの骨達とはなにかが違うのだろうか…。それともただの偶然なのか…調べたくとも念動力無しじゃ動けない今、また近くにでも来なければほぼ不可能だろう。

ならば可能にすればいいじゃないか。これからすることは決まりだな!

≪念動力≫のスキルLv上げ、≪MP自動回復≫のスキルLv上げ、種族Lvを上げMP最大値の向上等の燃費向上。さらに燃費向上につながりそうなスキルの習得。ひとまずこんなもんだろうか。


 っと、ちょうどいいところに魔力感知に引っかかった。念動力準備。


 転生地点から通路まで約3メートル半。さきほど念動力で2メートルほど近づいた。そのときはうっかり壁などに激突する恐れがあったため、慎重にゆっくり動かしたが、今回は骨に体当たりをかますつもりなので全力で行く。はずしたら自分にダメージが入るかもしれないが、死にはしないだろうし、そもそも通路まで残り1メートル半しかないうえ骨は全然速くない。さすがにこの距離では外さない。


 ステンバーイ…ステンバーイ…


 骨が近づいてくるのがわかる。速度は今までの骨達と同じくらいか少し速い。それでもこの速度なら当てれる。


 骨が視界に入るまであと5…4…3…2…1…


 0カウントと同時に視界に入る骨。いままでと同じく人型だが少し大きい。それが距離的に大きく見えるのか、それとも実際に大きいのかはわからないが、的が大きいなら外す確率もさらに低くなる。


 これなら行ける


 思い立ったが吉日と言わんばかりに、準備していた念動力が発動し、身体を骨へ飛ばす。

しかし、予想は裏切られた……いい方向に


 バシュンッ!ドスッ!ガンッ! 


≪ハイスケルトンを倒しました。経験値が入ります。≫


≪Lv2になりました。≫


≪Lv3になりました。≫


≪Lv4になりました。≫


≪Lv5になりました。Lv上限に達しました。進化が可能です。≫


≪[魔力操作]がLv2になりました。≫


≪[魔力感知]がLv2になりました。≫


≪[念動力]がLv2になりました。≫


≪[特攻]を習得しました。≫


 小部屋から勢いよく飛び出した箱。その速度は音速に迫るほどだ。そんな箱がハイスケルトンを巻き込み共に壁に激突する。箱は思いのほか強度があったのか、それともハイスケルトンがクッションになったのか、ボロボロだが形を保っている。しかし、ハイスケルトンはむだに硬い箱のクッションになり、壁にたたきつけられたこともあってか木っ端微塵である。南無。


 ゴフッ!いってぇ!!なにがおきた!?てかうるせえ!!


 身体中が痛いが、いまはそれより何が起きたか知りたい。なんとなく自分が壁に叩き付けられたのはわかる…ただここまでの痛みが走るのは予想外だわ。HPはどうなってるだろうか


 ステータスオープン


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


【名前】

【種族】生箱Lv5

【性別】♀

【適正】地


【能力】▽

 HP:4/38

 MP:20/26

 攻撃:32

 体力:28

 耐久:66

 魔力:27

 精神:45

 敏捷:0


【スキル】▽

 HP自動回復Lv1 MP自動回復Lv1 状態異常耐性Lv1 気配察知Lv3

 魔力感知Lv2 魔力操作Lv2 念動力Lv2 特攻

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 危ない!?非常に危ない!?うそだろ!?いったいどんな威力でたたきつけ…って骨木っ端微塵じゃんうそん!?この威力は予想してないよ!?てかできないよ!?


 このあとしばらくあらぶった。


 ふう…落ち着いてきたけど…まさかこんなに出力があったとは思わなかったな…


 当然だろう。なんせ念動力はLv1だったのだ。スケルトンの進化個体だと思われる骨が木っ端になるとは思わない。


 なにはともあれ、成功してよかった。多少のアクシデントはあったもののうまくいって良かったな!


 死ぬ寸前までいってうまくいったではないと思うのだが…まぁ、終わり良ければすべて良しだ。

それに…


 さらに進化までできるようになっちゃって…なんて幸先がいいんだろうか。


 そう、進化ができるようになった。これだけでも十分な成果である。おまけに新スキル習得に、いくつかのスキルのLvアップ…死ぬ寸前ということを加味しても万々歳である。やったぜ。だが焦ってはいけない。今はHPの回復が先だ。HP自動回復とっといて良かった~マジで。


 操作性の向上した念動力で小部屋に戻り、HPとMPの回復を待つ。全快したら進化することにしよう。




ここまで読んでいただきありがとうございます。

実は金曜からすこし体調を崩してしまい、今回あまり回らない頭で書きました。ですのでミスが多々あるかもしれません


おそらくこの作品は週に3話くらいの頻度で更新していくと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ