猛特訓
「ドローン?」
ティルによれば、それがバグパイプという楽器の要だという。
「バグパイプだけじゃありやせんぜ? イルゼ嬢のハーディ・ガーディだって、根っこはおんなじでさ。どれ、嬢、ひとつお願いしやす」
イルゼはこくんとうなずき、ハンドルを回した。すると、イルゼはまだ弦を指で弾いていないのに、膝の上に乗せられた箱状のフィドルから音が響きはじめた。どこか切なさを帯びた、「おーん……」と狼の遠吠えが遠くで延々と続くような音だった。どうやら、弦に常に触れている爪がフィドルの内側に取り付けられており、ハンドルを回すだけでそれが勝手に音を奏でるらしい。その構造ゆえ単調な音ではあるが、耳の奥をくすぐる繊細な響きを持っていた。
イルゼの指が弦をポツポツと弾くと、単調な音にかぶさってメロディーが生まれる。少し、さみしげな曲だった。そのメロディーの中にあっても、元から響いている単調な音はそのまま続いており、それはまるで二人の人間が別々の楽器を鳴らしているかのように、演奏に厚みを与えていた。
いつかの見世物ではじめてイルゼの演奏を聴いたとき、二つの音が重なった、水車小屋を思わせる不思議な音を感じたのを思い出した。正体はこれだったのだ。
「これが、ドローンってやつでさ。祭りなんかでは、少ない人手でいかに盛り上げるかが勝負ですからね。こうやって、いくつかの音をかぶせる工夫を凝らしてあるんですわ」
「バグパイプも?」
「その通り。ま、バグパイプは忙しい楽器だから、ちょいと違った印象になるかも知れやせんがね。どれ、よく見ててくださいよ?」
言って、ティルはバッグに取り付けられたブロー管に口をつけ、息を吹き込んだ。ほどなくバッグは風船みたいにぱんぱんに膨らむ。バッグの中に溜め込んだ空気を手で押して風を送ることで、息継ぎのたびに音色を止めることなく笛を鳴らし続けることができるというわけだ。これこそがバッグパイプ、すなわちバグパイプである。
ティルが口を離し、手で空気の詰まったバッグをそっと押すと「プァー……」と甲高い音が響きはじめた。二本か、三本か、あるいはそれ以上の管が音を鳴らしているのか、まるで複数の大型動物が一斉に雄叫びを上げているような響きを作り出している。
「これがバグパイプのドローンでさ。そんで、バッグを押す力を一定に保ちながら、こうやって……」
バッグを押しているのと反対の手が、バッグから何本か突き出した管のうち、下から出ている一本を滑る動きで舐めた。途端に、その管がメロディーを奏ではじめる。この一本だけは普通の笛と同じく穴をふさぐことで演奏できるのだ。それは、響き続けるドローンと相まって、たちまち目まぐるしい音の奔流を生み出した。
一本の演奏管と、複数のドローン管。それらによって生み出されるぐるぐる回る音。ハーディ・ガーディと同じドローンをともなった音ではあるが、水車小屋とは似ても似つかぬ、変化のみを告げ続けるような忙しい旋律だ。これこそが、放浪楽師の音であり、東方植民を率いる音であり、そして、ネオが覚えなけれなばらない音なのだ。
気がつけば、離れたところで畑仕事をしていた農家の人が、なにごとかと訝しんでこちらを見ていた。なるほど、ハーメルンの壁の外、小麦畑の見える東の丘まで来たのはこのためか。確かに工房で練習したら、あまりの騒音に隣人が怒鳴り込んできても不思議はない。街の通りでやろうものなら、祭りがはじまったと思って見物人が集まりかねない。ここならば、誰にも気遣うことなくバグパイプの練習ができるというわけだ。
「まぁ、いきなりは無理でしょうからね。とりあえず、ドローン管にはぜんぶ蓋をして、普通に笛を鳴らせるようになりましょうや。それができたら、一本ずつ管を増やしていきやしょう。それと……」
「他にも?」
「ついでだ。剣も使えるようになっときやしょうぜ」
「ええっ?」
驚きはするものの、しかし、それが必要になることはわかっていた。ネオもハーメルン市のツンフトに属する職人だった以上、戦争のときなどにはハーメルン市を守る兵隊として戦う義務を持っていた。しかし、その義務を果たす機会は、今までに一度もなかった。ゆえに、戦う技術など、ネオはほとんど学んでいない。
一応、小ぶりではあるが剣も父親が形見として残していた。もっとも、自分には無縁だと思い、ほとんど飾りのように工房の壁にかけたまま、ろくに手を触れさえしなかった。自分はもちろん、父親がそれを振るったという話も聞いたことがない。
しかし。イルゼを守るためか、あるいは自分の身を守るためか、いつか、それが必要になる日が来る。ティルという護衛がいる間は良い。ブラウンシュヴァイクの兵隊が守ってくれる間も良い。しかし、それは無限ではないのだ。エーフェルシュタインの悪魔の手を逃れたとて、外の世界が盗賊や人外がいる世界であることには違いはない。兵隊がいなくなった途端に襲われることだって考えられる。
いつか、必ずネオも剣を持たなくてはならないときがくる。その予感はあった。
次の日から、猛特訓がはじまった。それは、信じられないくらいに濃密な日々だった。
毎日毎日、この丘でイルゼをともないバグパイプの練習を繰り返す。ティルはバグパイプに関しては、習うより慣れろという方針で、基本的なことだけを教えたあとはネオが四苦八苦するに任せた。その代わり、剣の稽古は厳しかった。午後になると、差し入れの食べ物と一緒に棒きれを二本持って、ふらりとやってくる。最初は脚さばきを徹底的に教えられた。すなわち脚さばきと上半身の動きで、とにもかくにもティルの振るう棒を避けることである。懸命に動いたが、面白いようにポカポカとやられ、九時課の鐘が鳴り、工房に帰るころにはあざだらけだった。しかし、休む間はない。ティルの勧めに従って、できるだけ多くの靴を作っているのだ。
イルゼが手伝いを申し出た。靴を作った経験こそないものの、イルゼは革の扱いに慣れていた。旅を生活の中心としていると、うさぎや鹿を獲って肉を食べ、皮をなめして利用することは日常的にあるらしい。どこの街でも、皮をなめすのは皮なめし職人の領分であり、それ以外の人間が行うことは厳しく禁じられている。街の中で生活する以上、従うのが当たり前の規則だが、そんな街の常識などとはまったく無縁な放浪者の生活は、ネオを驚かせた。
終課の鐘が鳴るころには二人ともくたくたに疲れて、ひとつしかない簡素なベッドで寄り添って眠った。かつてイルゼがネオを頼ってきた初日などは、胸が高鳴ってまともに眠れなかった――それこそ、イルゼへの想いをはっきりと言葉にして認識した当日だったのだ――ものだが、特訓がはじまってからは、疲労が眠りを助けていた。イルゼの寝顔が同じ毛布の中にあることが、信じられないくらいに幸福だった。
幾日か経つころには、どうにかドローン管なしでなら演奏もさまになり、イルゼのハーディ・ガーディとリズムを合わせられるようになってきた。ただし、これではまだ普通の笛と大して変わらない。
「さぁて、ここからが本番ですぜ?」
悪戯っぽい笑みとともに、ティルがドローン管の蓋をひとつだけ外した途端、巨大な壁にぶち当たった。今までは一本の演奏管に空気を送れば良かったのだが、そこにドローン管が加わったことで、二本の管に均等に空気を送らねばならなくなったのだ。気を緩めるとすぐに管に流れる空気が一方に偏り、「プヒュー」などと間抜けな音になってしまう。バッグの持ち方から、空気を押す手の位置、力の入れ具合、ブロー管を吹く呼吸、それらのすべてのバランスを取り、その上で指先を巧みに操って演奏を続けねばならない。
何度か、「自分には無理だ」と思いそうになるネオを、イルゼが辛抱強く支えた。シュタイナウやティルの演奏を間近で見てきたイルゼが、バッグの持ち方や空気の押し方など、基本だがすぐに乱れてしまう部分を、そっと手を添えて正してくれた。イルゼが傍にいるという事実だけが、ほとんどネオを支えていた。
剣の稽古のほうも変化が起きていた。ティルの攻撃を、それなりに躱せるようになってきたのである。闇雲に逃げまわるのではない。相手の攻撃を恐れず、きちんと見て観察することを覚えた。剣を恐れず、しかし、剣を畏れる。それは、夜の世界の過ごし方に似ていた。
しかし、辛うじて反撃らしき動きを見せはじめたと知るや、今度はティルの動きが変わった。今までは相当に手加減されていたことを思い知った。剣術は個人によって得手不得手があるそうだが、本来ティルが得意とする動きは、今までのようにポカポカと殴りつけてくるものではなく、突きを主体としたものだったらしい。それは、まともに食らうと骨の芯に響くほどに痛かった。これまで以上に、必死になって躱した。
歯を食いしばって、工房で靴を作った。イルゼは素晴らしい速度で靴の作り方を習得していく。ネオが靴作りの技術を義足作りに応用できたのと同じで、ハーディ・ガーディを演奏する器用な指は、そのまま靴を作るしなやかな指へと変化していた。
毛布の中で、イルゼはシュタイナウやアマラと過ごした日々を思い出し、泣いた。
ネオは迷いながら、しかし、涙に震えるイルゼの頭を、ぎゅっと胸に抱きしめた。イルゼは少し驚いた様子だったが、すぐに安心したのか、ネオの胸の中ですうすうと眠りについた。その愛らしい寝顔が、穏やかな寝息が、柔らかくて暖かな身体が、身を投げださんばかりの深い信頼が、そして、それを一身に受けるという、心が熱く痺れるほどの幸福感が、ネオをとてつもなく強くした。どんなにつらくても、どんなに痛くても、イルゼのために絶対に投げ出さない。そんな決意の炎が、まさしく不退転の動機そのものと言える強烈な熱の塊が、ネオの胸いっぱいに燃え盛っていた。
「本当に、大丈夫かね?」
ひとつやふたつではない、顔中どころか肩口も手も、およそ肌が見えるところのすべてを青痣で見事に染め上げたネオを見て、エーリッヒはなかば呆れた様子で言った。
しかし、それ以上の力強さを身に宿らせつつあるネオの様子に、エーリッヒもすぐに心配するのを止めて旅の日程などを伝えてきた。出発は――予想通りではあったが――六月二六日だという。六月二四日にはじまり三日の間夜通し続く夏至祭りの最終日、ヨハネとパウロの日だ。
二十四年前と同じ日であることに、不吉をささやく声は少なくはなかったが、しかしエーリッヒの言うところによれば「だからこそ、立ち向かわねばならぬ」とのことだった。また、別の言い方をすれば、この日以外にないという事情もある。なぜなら、六月二六日はヨハネとパウロという二大聖者の祝日でもあり、一年の中でもきわだって神さまの加護の強い日なのだ。それこそ、この日に失敗するようであれば、一年のうちのどの日を選んだとて、結果は同じになるだろう。もちろん代わりになる日が他にあるわけでもなく、結局は六月二六日ということで話はまとまり、それがネオに告げられた。
ネオはツンフトの中でこそ煙たがられてはいたものの、しかし理不尽な理由で家を失ったネオに対する近隣住民の同情は厚く、ネオが植民請負人になることに反対するものは誰もいなかった。ミンデンまでひとりで行って帰ってきたという実績が――同行者がいたという事実は、エーリッヒによって頑として伏せられていた――、それに拍車をかけていた。もっとも、エーリッヒによるこの触れ込みがなかっとしても、住民の反対はなかったろう。それほどまでに、適任者がいなかったのだ。二十四年前はエーフェルシュタイン家から送り込まれた余所者に先導を任せてしまったことが原因で、あの悲劇が起きた。誰もがそう考えていた。となれば、街の住民がよく知っているネオが先導に立つことは、むしろ誰もが歓迎する人選でもあった。
それらの話を聞くネオ本人は、自分でも驚くほど落ち着いている。自分がなにをするべきか、そのためになにをすれば良いのか、はっきりと道が見えているからだ。
こうして話を聞いている間にも、少しでもイルゼと一緒に丘でバグパイプの練習をしていたい。かする程度でもいいから、ティルに一矢報いたい。ひとつでも多くの靴を、イルゼと一緒に作りたい。そんな気持ちが胸の中に満ち溢れていて、今更自分の責任の重さや、予想される植民の困難さなどに怖気づく余裕はネオにはなかった。
どうにかドローン管をまともに扱えるようになったころ、ティルは更に一本のドローン管を解放した。これで、空気を送るべき管の数は合計三本になった。やはり大きな壁を感じたが、もはや戸惑いはない。多少は手こずっても、なに、すぐに習得してみせる。その自信とともに、ひたすらに練習を重ねた。イルゼのハーディ・ガーディともリズムはぴったりと合い、いつしか農家の人たちが休憩がてら聴きにくるようになっていた。イルゼと自分が一緒にいることを認めてもらえている気がして、気恥ずかしくも嬉しかった。
剣のほうも、ネオの心の成長をそのままあらわすかのように、めきめきと上達していく。これまでティルが攻撃を躱すことばかりネオに強いていた理由が、今となってはよくわかった。剣の駆け引きとは、つまり、互いの隙の探りあいだった。攻撃を躱し続ければ、いつか必ず隙が生まれる。それをひたすらに待つために、躱して、逃げて、受け流す。そして隙を見つけた瞬間、反撃に転じるのだ。
しかし、ティルもまた簡単には反撃を許さない。剣――もちろん代用の棒きれだが――を仕切りなおした瞬間、ティルはわざと剣先を下に向け、頭をがら空きにしてみせる。打ち込みに行った瞬間、ティルの剣はまるで蛇のようにネオの剣に絡みつき弾き飛ばすのだ。この巧みなフェイントを突き崩すのは至難の技だった。
痣の数を増やすうちに、こちらも打ち込むと見せかけて相手の攻撃を誘うことを覚えた。フェイントにフェイントで返すフェイント合戦がはじまり、二人の動きはやにわに忙しいものになる。それは傍目から見たら激しい剣戟の応酬――もちろん実際には、ティルの猛攻をしのぐだけでいっぱいいっぱいだったが――に見えるのだろう、バグパイプだけでなくこちらの方にも休憩中の農夫が見物にきていた。
更に何日か経ったころに、はじめてティルの身体に棒を打ち付けた。「いってぇ」などと言いながら打たれた肩をぐるぐる回すティルに、「自分は今、一本取ったのだ」ということが、なかなか理解できなかった。それからは、十本に一本程度はティルに攻撃らしきものを当てることができるようになった。
夜。ハーディ・ガーディの弦を操る技巧は、そのまま糸を扱う技術に通じているのだろうか。イルゼはどうやら靴を縫い合わせる作業が自分に向いていることを見出し、ネオが裁断して縫い穴を開けた靴を手際良く縫い合わせ、完成させていった。糸に蝋を塗りつける工程も手を抜いていないが、その指の動きはしなやかで素速い。朝起きてから九時課まではバグパイプと剣の稽古に没頭しているため、靴作りに当てる時間は半分以下になっている。にも関わらず、靴の数は当初の目標の百揃いに届きそうな勢いだ。イルゼの真っ白な可愛らしい手がピッチで汚れてしまうのを見るのが心苦しかったが、しかし、ネオの役に立てるすべを見出したことで、イルゼはとても嬉しそうだった。シュタイナウに捨てられた心の傷が、ようやく快方に向かっていた。
「……予感は、ありました」
毛布の中、少し寂しげにイルゼは言った。シュタイナウに捨てられるであろうことは、なんとなく察していたということか。
「あんまり……仲、良くなかったの?」
「……よく、わかりません。でも、私の言葉に、ほとんど答えてくれなかったのは……確かです」
いつかシュタイナウが話したこと。それは、嘘でもなんでもなく、本当のことだった。イルゼからシュタイナウへの言葉は、すべて一方通行だったのだ。ある時期から、なにかをきっかけに突然そうなったというわけではない。イルゼの記憶の限り、シュタイナウがまともに話をしたことは、そもそも最初からないようだった。
どうして、そんな酷いことを。
――俺が、あいつの親父を殺した仇だからさ――
今となっては、あの言葉もまた冗談や嘘ではない気がする。いったい、シュタイナウとイルゼの親の間になにがあったのだろう。そして、どうして殺した相手の娘を連れ回していたのだろう。奴隷として売り飛ばすつもりだったのだろうか。
「でも」
イルゼがその考えを否定した。
「なんていうか……。いつも、そんななのに……なんだか、優しいんです。その、直接優しくしてくれることはないんですけど……。でも、わかっちゃいます。私に冷たくするその影で、シュタイナウさんは、私のためにいつも必死なんです」
それも、確かに引っかかっていた。シュタイナウがイルゼのことを突き放していたのは、どうやら間違いないらしい。しかしその一方で、イルゼを傷つけたネオに対し、本気で怒って殴りつけたのだ。
「どんなに食べ物が少ないときでも、お金がないときでも、私が食べさせてもらえないことは、ただの一度もなかったです。私の脚をからかった人を殴って、鞭で打たれたことだってありました。シュタイナウさんがいくら冷たくふるまっても、隠してるつもりでも、そんなの、わかっちゃいます」
鞭打ち程度で済んで幸運といえる。もしも殴りつけた相手が街の要人や金持ちだったら、罰として腕の一本も斬り落とされても不思議はないくらいに危険なことだ。もしもイルゼを本当に嫌っていたのなら、絶対にありえない行動である。しかし、だからこそイルゼは苦しかったろう。優しくしてもらえるのに、相手をしてもらえない。どんな事情があれ、そんな態度を受けた子供は矛盾に苦しむことは間違いあるまい。
「お礼を言っても、相手にしてもらえなくて……。私も、シュタイナウさんに詰め寄ったことがあります。どうして、きちんと話してくれないのかって。そしたら、ずっと前、一度だけ、返事をもらえました」
「……なんて?」
イルゼはその言葉を言うべきかどうか少し悩み、しかし、意を決した表情でネオを見た。それは、イルゼがシュタイナウとまともに会話をした、数少ない記憶だった。
なぜ、自分ときちんと話してくれないのか。ずっと前、つまり今よりも更に幼かったとなれば、まだほんの子供だ。ほとんど父親代わりとなっている男に無視される辛さは、並大抵のものではなかったろう。子供であれば誰でも、親の子供である権利を無条件に持っているものだ。それは、たとえ血が繋がっていないからといって、簡単に捨てられるものではない。イルゼもまた、自分が持っているはずの、シュタイナウの子供である権利を確保しようと必死だったのだろう。
そんなイルゼに、シュタイナウはこう答えたそうだ。
――俺が、悪魔だからさ。……裏切り者のお前の親父をぶち殺して、お前をかっさらった悪魔だからさ――




