宮殿の危機と脱出
刺客が慌てて国王に報告した。
「陛下、大変でございます。若い青年が農民たちを率いて宮殿内に侵入しました。」
国王は眉をひそめた。
「ストレリチア王国の軍か?」
「はい。ジェヒョン様の弟、ウヨンが率いております。15年前、我々が始末したはずの者たちも生き延びているようです。」
国王は悔しげに唇を噛んだ。
「やはり、あの時全てを終わらせなければよかったのだ。ジェヒョン!お前の妹、ヘヨンの命だけは必ず守るのだ!」
「はっ!」刺客はすぐに外へ走った。
その頃、宮殿の一室ではジェヒョンがへヨンを見つめていた。
「へヨン様、宮殿は敵軍に囲まれております。裏口から逃げなければ危険です。」
へヨンは驚きと不安を隠せなかった。
「トリカブト王国の仕業なの?」
「いいえ……ストレリチア王国です。私の弟、ウヨンが兵を率いています。父の仇を討つために。」
「そんなこと……」へヨンの瞳に涙が光った。
「どうか、私と一緒に逃げてください。必ずお守りします。」
しかしへヨンは首を横に振った。
「弟が勝てば私が処刑される。父が勝てばあなたが死ぬ。そんなことはできません。」
ジェヒョンは彼女の手を強く握り、言った。
「へヨン様、どうかお命をお守りください。私にお任せください。」
そして二人は急いで宮殿を後にした。




