図書館の利用者カードを作る
今や印刷物の本は「贅沢品」。どこの異世界だよ!
荒巻義雄「白き日旅立てば不死」を読もうと地元の図書館を検索したが所蔵していなかった。初出が1971年、全集として復刊したのも2014年だし、出版社に在庫があるかも怪しい(興味があるだけで購入しないけど)。近隣の公共図書館を検索したらあったので、新規に利用者カードを作って借りてきた。一緒に渡辺淳一「阿寒に果つ」と北海道文学館「よみがえれ!とこしえの加清純子:画と文と」(2019年の企画展の展覧会カタログブックレット、ISBN なし、218ページ)も一緒に借りてきた。
公共図書館では大抵の場合、館内の検索機で所蔵している資料の配架位置を検索出来る。ネット経由で所蔵しているかどうか、貸出中かどうかまで検索出来る。更には、自館で所蔵していない資料を他館から取り寄せて貸してくれるサービスがある。このため、自館の蔵書資料(の有無)をデータベース化して、内外から調べられるようになっている。便利な時代になったなあ。
北海道の場合、市町村の公共図書館に無い資料は、道立図書館から借りられることになっている。「よみがえれ!とこしえの加清純子:画と文と」は道立図書館に所蔵されていた。二冊所蔵のうち一冊は「禁帯出」であった(閲覧用と保存用、とのことだろうか)。また、横断検索で道内の公共図書館を検索したか、軒並み「禁帯出」であった。ハードカバーではなくソフトカバーだから頻繁に貸出すると痛みやすいからかなあ。「禁帯出」の資料は他館貸出は難しいだろう。
ほぼ初手で(借り出しできる)当たりを引けたのはラッキーだったのかもしれない。
もっとも、閲覧のために現地に向かうのも、それはそれで一興。
興味の延長で、大学図書館を検索してみた。文学部のある北海道大学には「よみがえれ!とこしえの加清純子:画と文と」は所蔵されていなかった。大学図書館では他大学(等)から資料を相互貸借するので、図書館ホームページの検索で他大学も検索できる。道内では北海道教育大学札幌分校図書館がヒットした。道外は二館だったか。
北海道の場合(他の地区ても同様だと思うが)、道内の大学の所属であれば他の大学図書館を利用できる。先方の教育研究に支障がなければ資料を借り受けることもできる(条件付きで地元の住人に利用開放されている館もある)。
卒業者や特定職種に利用者カードを発行する場合もあり、以前それを使って(司書などの職員がいない)特別開館時間に利用したことがあったが、無駄にワクワクした覚えがある。そういや何年も更新していないから、復活させようかなあ。
放送大学の学籍があれば、全科ではなく選科履修(一年間)や科目履修(半年間)の学生証で北海道大学や他の提携大学(各地の学習センターのある大学が主)の図書館を利用することができる。ただ本館や北部館はともかく、学部図書館や研究室の蔵書は敷居が高いので、月刊ナーシング誌1990年7月号は閲覧が難しいかもしれない。旭川医科大学だったら本館に所蔵しているみたいだから、一般人でも平日に行ければ閲覧だけは出来そうだけど。
国内で発行された全ての本がある(ことになっている)国会図書館にも、「よみがえれ!とこしえの加清純子:画と文と」は所蔵されていた。ただし他館への貸出はしていないので、東京まで出向くことになる(18歳未満は原則として利用不可)。他館検索で札幌市図書館がヒットしたけど、ここのは「禁帯出」だったと思うんだよなあ。個別に当たればヒットする他館が出てこなかったので、同じOPACでもデータベースの相互接続の関係なんだろうか。大学図書館の検索結果には公共図書館は出てこなかったし、道立図書館や国会図書館のには大学は出てこなかった。
国会図書館の検索には、「書店で探す」というリンクがあって、その先は「日本の古本屋」(東京都古書籍商業協同組合)と「Google Book Search」、Google Book Searchの先はAmazon、紀伊國屋書店Bookweb、セブンネットショッピング、hontoだが、それぞれオンライン書店の在庫のみで、紀伊國屋書店だったら各店舗の在庫を横断検索できるまでにはなっていない。本は万引きされたりして在庫管理が大変だものなあ。hontoは参加各店の在庫が横断でみれるみたいだ。
まあ、ISBNがない書籍は取り次ぎルートに乗らないから、新刊書店では元から買えないのだが。
古本屋でも見つからなかったから、探し当てるのは運任せ。
ISBN があっても直ぐに絶版になるのが今の日本の出版事情だから(電子書籍でさえ絶版になるって、どゆこと!?)、目についたら買うか、図書館を探すしか無いんだろうなあ。