ただ進むだけ
僕は教科書を読む。
先生は僕の後に次いで、また教科書を読む。
こんな授業に意味なんてあるのかな。
閉め切った窓に、蝉の声、車の喧噪。先生の声も、それに続く。
意味なんてあるのかな。
そもそも。
そもそもさ。
不意に、窓を開け放したように先生の声が近くで聞こえた。
「おい、浜本、聞いてたか。ここの問題、解いてみろ」
すみません、僕は声を上げて、手元に視線を下ろす。
まずいぞ、まだ僕の読んでいないところに進んでる。
僕は教科書を読む。
僕は教科書を読む。
先生は僕の後に次いで、また教科書を読む。
こんな授業に意味なんてあるのかな。
閉め切った窓に、蝉の声、車の喧噪。先生の声も、それに続く。
意味なんてあるのかな。
そもそも。
そもそもさ。
不意に、窓を開け放したように先生の声が近くで聞こえた。
「おい、浜本、聞いてたか。ここの問題、解いてみろ」
すみません、僕は声を上げて、手元に視線を下ろす。
まずいぞ、まだ僕の読んでいないところに進んでる。
僕は教科書を読む。
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