06 第二のゲーム
結局第一のゲームで勝敗はつかなかった。
だが、次はそうはいかない。
なぜなら次は、まぐれで引き分けるなんて事は、絶対に起こるはずがないからだ。
第二のゲームはAチームとBチームに分かれて行う。
二つのチームは別の部屋に移動して、こちらから出したクイズに答えていく。
クイズに正解した人が多いチームが、生き残るというシンプルなゲームだ。
これだけ見ると、引き分けの可能性があるように見えるが実は違う。
クイズに正解した者は相手チームの人間を一人指名して、我々がその人間を処分するからだ。
ふふふ、これならどうやっても、犠牲が出るに決まってる。
しかし。
「なにっ、処分予定だった人間が忽然とその場から姿を消しただと!」
クイズに正解した人間が指名した奴が、まるで神隠しにでもあったかのようにその場から唐突に消えてしまったのだ。
これでは、見せしめにできない。
仕方がないから、我々が消したのだと言い張るしかなかった。
迫力も何もあったものじゃないが、それ以外に方法がない。
一瞬、視界の隅で人間の頭部とか足だけが存在しているようにもみえたが、たぶんそれは目の錯覚だ。
疲れてるのかな。