時計の針
チクタク。チクタク。
時計の針は残酷だね。
どうして、私に寄り添ってくれないの。
チクタク。チクタク。
時計の針は待ってはくれないね。
どうして、私と歩幅を合わせてくれないの。
チクタク。チクタク。
時計の針は自分のペースを乱さないね。
どうして、私は狂わされていくの。
チクタク。チクタク。
時計の針は、飽きもしないで刻み続けているね。
どうして、私を待ってくれないの。
チクタク。チクタク。
時計の針は今日も変わらず動き続けているね。
どうして、私は動けないの。
チクタク。チクタク。
時計の針はこれからも動き続けるようだね。
どうして?
どうしてだって?
それはね、君の事を忘れないように
刻み続けると約束したからだよ。
チクタク。チクタク。
君は残酷だね。
どうして?
だって、僕は今日から君のいない世界で時を刻み続けるのだから。