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プロローグ
いつものように起きて、いつものように支度をし、いつものように家を出る。
変わらない風景、変わらない生活。
こんな人生に飽きていたころ、ふと思った。
ーこの世界を自由に支配できたら、
どれだけ楽しい人生になるだろうー
世界を自由に操り、全てが自分の思うままになる。そんな世界、あるわけがない。そんなことができるはずがない。そう思っていた。
あいつが来るまでは。
ある朝目を覚ますと、いつもと違う光景が目の前にあった。いつもより目が覚めるのが早かったが、いつもより眩しい。何かがおかしいと思い、横にある眼鏡を手に取り、その眼鏡をかけた。僕は状況を理解することができなかった。目の前に広がる光景は、死をも思わせるほど大きく燃え盛る炎と、崩れかけている天井だった。
僕は、動くことさえできず、
「なんだよ、これ…。」
そう呟いた。
その瞬間天井が崩れ落ち、爆発が僕を巻き込んだ。
「僕、こんなことで死ぬのか。」