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雪の記憶に溶けた恋  作者: あかり
第4章
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秘密の共有

数日後、公園は本格的な雪景色になっていた。11月中旬、夕方の空は早く暗くなる。私たちは毎日ここで会うようになっていた。悠太の存在が、私の日常を変えていく。学校での孤立が、少し耐えやすくなった。でも、内面の苦しみは消えない。母親の疲れた顔を思い出すたび、怒りと愛情の葛藤が胸を締めつける。私は彼女になりたくないのに、似てしまう気がする。


今日、悠太が深い話を切り出した。「あかり、君の家のこと、話せそうなら聞かせて。僕のプレッシャー、君に話せて楽になったよ」


私は迷った。でも、彼の目が優しい。少しずつ話した。「母親は水商売で、深夜に帰ってくる。疲れた顔を見て、恥ずかしくて怒りが湧く。でも、愛情も感じるの。父親は……アルコール依存で、暴力を振るう。家に早く帰れないから、ここで時間を潰してる」


悠太は静かに聞いて、励ました。「それはつらいね。でも、あかりは強いよ。僕なんか、親のレールに縛られて、自由がないだけ。君みたいに本物の苦しみを知らない」


彼の言葉が、心の傷を癒す。初めての感覚。恋に落ちてるのかも。でも、自己卑下の声が響く。「私は彼に釣り合わない。家庭の呪縛が、私を母親みたいにする」学校の視線もプレッシャーになる。今日も噂された。「あかり、公園で男の子と会ってるらしい」周囲の目が、関係を汚す気がする。


父親への恐れが、影を落とす。彼の強い態度が、父親の暴力的な面影を重ねる。怖いのに、守ってくれそうな彼に惹かれる。この複雑な感情が、思春期の不安定さを増す。でも、雪の中で彼と話す時間が、癒しになる。少しずつ、自己肯定感が高まる気がした。

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