再会の雪
次の日、学校が終わると、私はまた公園に向かった。昨日出会った悠太のことが、頭から離れない。優しい声が、心の隙間を埋めるみたい。でも、すぐに自己卑下の波が襲う。私は彼みたいな人に、ふさわしくない。母親の影が、私を汚してる。父親の暴力が、私を弱くしてる。そんな私が、誰かを好きになる資格なんてない。
公園に着くと、雪がまたぽつぽつ降っていた。ベンチに座って待っていると、悠太が現れた。「あかり! また会えたね」彼の笑顔が、寒さを忘れさせる。
「うん……来てくれたんだ」私は照れくさく答えた。心が温かくなる。でも、内面では不安が渦巻く。彼の優しさが、父親の強い態度を思い起こさせる。怖いのに、惹かれる。この揺らぎが、思春期の私を不安定にする。
私たちはベンチに並んで座った。悠太が話す。「昨日、君に会えてよかったよ。僕の家、親が厳しくてさ。幼い頃から塾ばっかりで、将来は名門大学だって決められてる。芸術が好きで、絵を描きたいのに、許してくれないんだ」
彼の内面的不満に、共感した。私も家庭の呪縛に縛られてる。「大変だね……私も、家が複雑で」言葉を飲み込んだ。まだ話せない。でも、彼の言葉が、私の孤独を少し溶かす。喜びが芽生える。でも、母親みたいになるんじゃないか、という不安が影を落とす。学校の噂が頭をよぎる。「あかりみたいな子と関わらない方がいい」って。こんな私に、彼は優しすぎる。
雪が積もり始める中、悠太が言った。「また明日も来るよ」心が震えた。この出会いが、希望の光みたい。でも、父親の面影が重なる。優しい彼が、いつか暴力的になるんじゃないか。そんなトラウマの投影が、喜びを複雑にする。




