表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/12

アルドワ610号世界とアルドワ566号世界

「行くぞ魔王パンドラ‼」

「来い勇者エルピス‼」

「田舎矛盾斬‼」

「都会矛盾斬‼」

 勇者エルピス〇

 魔王パンドラ●


「よし、行こうかモモコさん」

「はい♡」

 勇者エルピスはモモコという女性と旅を続ける。


「よし、行くかサディコ」

「はい♡」

 魔王パンドラはサディコという少女と旅を続ける。


 勇者エルピスは炎剣カカシを持っている。

 モモコは腹に男の子を宿しており、身体刀剣化できる妊剣モモコだ。

 魔王パンドラは風剣サカガミを持っている。

 サディコは癒やしを求め療剣ナイチンゲールを手に入れた。


 炎剣カカシにエルピスの全身全霊をリライトすると聖剣エクスカリバーとなり、

 風剣サカガミにパンドラの全身全霊をリライトすると魔剣グラムとなる。


「ふんふーん♪」

 フタナリのエルフサキは上機嫌に舞うように歩く。サキは男性との交尾中に大矛盾を受けたため、その男性が肉棒楼になったという理屈だ。つまり下黒の決壊師という訳だ。オナベがイエロウという事情だ。しかし、股間にナニがあるというのは、恐らく全女性の願望だろう。女性の美しさ特権を保持したまま、男性の最大の利点を取れるというのは極上ではないか。つまり、フタナリのエルフこそが全人類の夢であり理想形なのだ。つまり、川上真樹さんのやっていることこそが、神の代行といっても差し支えない。ロマンの塊、ワクワクの集合体なのだ。

「いや、さすがに言い過ぎじゃない?」

 地の文を訝しむメタビジョンなサキだが、お前は舞うように歩き続けていればいいのだ。一登場人物に神の采配を侵すことは叶わない。神には敵わない。そしてこの世界の神とは

「矛盾神パラドックス‼」

 であり、そいつに会うためにサキは歩を進める。舞うように。


 勇者クニヤマは木剣エガグリを聖剣エガングリオンへと進化させる。

 サキは肉棒楼に触れると肉剣カワカミというものが出せる。


 サキはクニヤマと意気投合し、一緒に冒険する。矛盾神パラドックスへと通じる道を踏破していく。自分達の歩幅で。舞うように。


 矛盾神パラドックスは熱量と尻の部屋という特殊な異空間にいて、そこには右天使ズリーナ、左天使シコリーナ、ウルトラマンコスミス。の他にナイチンゲール・プリケツシア、チンギスハン・ナタリア、エルピス・ズリネタリア、ライジングインパクト・シャイニングロードなどもいる。

それぞれ神や天使に近しい存在だ。そしてサキとクニヤマはそこへ到達し、神の試練なるものを受ける。右天使ズリーナと左天使シコリーナを倒し、中央神ウルトラマンコスミスに挑むというラヴォス戦のようなものだ。そしてそれを見事乗り越えた二人は、神としての資格を得る。サキは両性神サキに、クニヤマは英雄神クニヤマにそれぞれランクアップする。

ちなみにチンギスハン・ナタリアは三眼神、ナイチンゲール・プリケツシアは世界神、エルピス・ズリネタリアは次元神、ライジングインパクト・シャイニングロードは太陽神という位置付けになっている。エルピス・ズリネタリアと勇者エルピスは似ているが別人だ。勇者エルピスの方はエルピス・インフィガールという。


「エルピスとパンドラ?」

「ああ、恐らく次に大矛盾を起こすのはこいつらだ。希望と絶望。勇者と魔王。田舎と都会」

「そんなに凄い子らに見えないけど……」

「いや、アイツらの潜在能力は侮れない。修行次第では私やサキを超えるかもな」

 パラドックスはやたら二人を買うが、サキには二人がそれほどの人物には思えない。

「アイツらは私の最高のヒーローだ。アイツらと私達とでは遺伝子レベルで超えられない才能の壁がある」

「買い過ぎでは?」

「酔い過ぎかもな。酒は控えよう」

 そう言いパラドックスはノンアル飲料をチビチビ飲む。そしておしっこをチビり、矛盾世界を湿らせていく。この湿度の正体が、おしっこだとしたら。


「行くぞパンドラ‼」

「来いエルピス‼」

「勇者矛盾斬‼」

「魔王矛盾斬‼」

 二人の最強の剣技は衝突し、大矛盾が発生する。

 エルピスは希望神、パンドラは絶望神となる。

 そして男性刀剣化は解除され、別の大矛盾へと塗り替えられる。

 それが何かはこれから知ることになるだろう。

 というより、それを探っていくのがこの世界の本質だろう。

 矛盾世界は流転する。流転し続ける。矛盾が無くなることなどないのだから。


「ポトフ食べるか、サキ?」

「食べるー」

 マキはサキに確認を取り、皿にポトフを注いでいく。

「ほら食べな」

「美味しいー」

 サキは美味しそうにマキの作ったポトフを口に流していく。

「お前、両性神になったんだっけ?」

「うん、クニヤマくんと一緒に」

「クニヤマって男だっけ。アイツ何で大矛盾受けなかったの?」

「聖なる力で退けたらしいよー。詳しくは本人も知らんらしー」

「いい加減だな。お前もそいつも」

 そう言いながら、マキも自身のポトフを食す。まあいつも通りの出来だな、と70点くらいの評価をする。マキはソレナリのポトフと呼ばれる、フタナリのエルフサキの姉だ。ポトフが大好きでポトフしか作らないからそう呼称されるようになったとか。

「ジャガイモ美味いー」

「ソーセージも良いだろ」

「うんー」

 サキがやたら美味そうに食べるから、そこまでではないだろとマキは苦笑する。ポトフ作りは趣味だが、趣味など所詮趣味でポトフ屋のポトフには遠く及ばない。

「食戟のチェンか……」

 ここら辺で一番ポトフ作りが上手い料理人。いや、ポトフが美味い料理人。美味いポトフを作るのが上手い料理人。本分は中華料理らしいが、マキにポトフを教えて貰ってからレパートリーの一つになったとか。

「うーん。食戟のチェンのポトフも好きだけど、私はお姉ちゃんのポトフのが好きだな」

「気を遣うな。そこまで上手くないのは自負している」

「いやいや、気なんか遣わないよ。食戟のチェンのをヒロアカや呪術だとすると、お姉ちゃんのは原寛貴作品なんだよ」

「お前の譬えはよく分からんな。あとそれ褒めているのか? 勝っているのか、私は?」

「勝ち負けじゃないよー。料理はー。好みだよー」

 そりゃあまあそうだろうが、好き嫌いの話を持ち出すということはつまり、単純な『美味さ』では比べるに落ちるということだろう。いや、それはそうだろう。食戟のチェンは店でポトフを注文され金を貰っている。マキのように妹に振舞っているだけの家庭料理をそれと比較すること自体烏滸がましい。マキは少々思い上がった自身の熱を冷ますように、ポトフを口に流し込み、少々舌を焼く。


 ここは剛毛世界。剛毛世界とは毛深さが強さに変換される異世界であり、そこではゴリラが人間を支配している。そんな支配に逆らうのが

「私達毛力者という訳さ!」

 というのはスイコという少女であり、彼女は薄毛力者だ。

「いや、本当の毛力者は私です!」

 というのはゴーモという剛毛力者の少女だ。

「いやいや、私だろ」

 というのはウヴという無毛力者の少女だ。そう、この三者三様の毛力者こそがゴーモ一行であり、ゴリラ討伐のために集った勇者パーティーだ。彼女らはトーハツ国を発ちデコ平原を歩いている。

「いやいや、ウヴ様パイパンじゃん」

「パイパンじゃない、見ろ」

「やっぱパイパンじゃん」

 パイパンマンコを「見ろ見ろ」と披露するウヴに、スイコは辟易する。この剛毛世界に於いて無毛は赤ちゃんに等しい。そして薄毛のスイコはカツオくんであり、カツオくんがイクラちゃんを虐めている構図だ。そう考えるとなかなかにえげつない。そこでサザエさんが

「こらカツオ」

 と仲裁する。

「げげ、姉さん!」

 カツオは臆して逃げる。

「待てー!」

 サザエさんは裸足で追い掛ける。愉快な一行である。みんなが笑ってる。野良ゴリラも笑ってる。る~るるる~る~

「野良ゴリラだ‼」

「毛の剣‼」

 ゴーモが毛の剣で野良ゴリラの首を刎ねた。今日も良い天気~。


「いやあ、やはりゴーモさんの毛の剣は強いですねえ。ゴーモさんいれば私やウヴ様なんか要らないんじゃないすかあ?」

「えへへー、そうかもー」

「否定しろゴーモ。私とスイコの立場がない」

 調子に乗るゴーモに、ウヴがツッコミを入れる。しかしスイコは、そういうゴーモのお茶目なところも含め、全てをリスペクトしている。ちなみに今は泉で水浴びをしており、皆全裸でゴーモは巨乳を丸出してセクシャルパワーハラスメントしてくるが、そういうところも含めて全て

「羨ましい」

 と思っている。スイコはスレンダーボディであり、ウヴほどではないが貧乳だ。ウヴは無乳だ。


 ウヴ A 144 44

 スイコ C 155 55

 ゴーモ E 166 66


 何かおまけに身長と体重まで表示されたが、まあ一つの情報として頭に入れてほしい。しかし、この矛盾世界という作品は一体何をしたい作品なのかよく分からない。というより、原寛貴作品は大体意味が分からない。毎回脳味噌が爆発しすぎだ。

「毛力も爆発したら良いのになあ」

「ん? おっぱい?」

「毛力だろ。おっぱいおばけゴーモ」

 ちなみにゴーモは腋毛や陰毛も豊かで、原始人みたいな体毛をしている。いや、腕毛や脛毛などはそこまででもない。生えていない訳ではないが、そこまで目立たない。ということにしないと、ほぼゴリラみたいなビジュアルに固定されかねない。そこまでではないんだ。

「いやあ、しかしお前ボーボーでゴリラみたいだなあ」

「人型ゴリラ⁉」

「いやそんな、超小型巨人みたいな」

 ちなみにこの作品の着想は大体そこら辺だ。丁度進撃が熱かった頃に書き始めた気がする。

「今度こそは無事完結させたい」

 そう、インモウ国にいるゴリラ王ギャフンを倒し、今度こそ堂々完結させるのだ。

「剛毛戦記ゴリラピア」

 魔界戦記ディスガイアみたいなタイトルだが、まあそんなことはどうでもいいだろう。日本一ではなく世界一を目指すのだ。ゴーモ達の毛力は

「世界一だ‼」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ