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後日談 罪と罰




冷たい空気で目を覚ます




どうやら俺はまだ椅子に縛り付けられているようだ


目隠しをされ、手足を縛られて、

昨日と違い、さらにタオルのような物も口に括り付けられている。


「ぅがっ!ふがっ…!!」

助けを呼ぼうとするが声が出せない。

(騙しやがったのか…俺を!)


拘束から逃れようと、足掻く。


だがきつく縛られていて動かない


(怜、あの野郎絶対に許さねぇ!絶対に殺してやる…)


(俺を刺したガキも必ず殺してやる…!)



しばらくすると鉄の扉の開いた音が聞こえる


(やっと助けが来たか!?)


そう思ったのも束の間、聞こえてきたのは俺を刺した小女の声だった

「お目覚めかね、能力者君。」


刺してきた少女を前にして怒りで力が溢れそうだ。


(さっきは唐突な出来事と痛みで発動出来なかったが、今度こそ痛みでショック死させてやる!)


(俺の能力は見えなくたって発動できる…)

能力を発動し、最大限の痛みを少女に与える



だが、少女の悲鳴は聞こえてこない。



かわりに少女が

「私を痛みで殺せると思っているのか」

「甘く見られたものだな」

と言う


(平然を装っているのか…?)


少女は変わらぬ態度で続ける

「そんな事はさておき、君に良いお知らせだ。」

「殺しも拷問もしない…だが……」

俺の額に指先をあて、


「君は『深淵街』へ売られる事になったよ」

と非情な事実を告げる



深淵街、名前は聞いたことある。


この都市のもっとも真ん中に近く

犯罪はもちろん、マフィアやヤクザの住処になっていると言われているもっとも治安の悪い街。

入ったら最後、死ぬほうがましな未来が待っている


(ふざけんな、そんなとこに売られてたまるか!!)


状況を変えようと能力の出力を限界まで上げる。




だが声を上げるどころか動じる気配すら感じられない。




(なんで…能力が発動していない…!?)



「君の能力はとっくに『回収』済みだ」

すると後ろに足音と共に回り込まれ、肩を掴まれる


「君の能力はいわゆるサイコキネシスで、第7席と同じ能力、鍛錬を積めば相当な物になる筈だが…」

「あんな使い方じゃあ、まあその程度だろうな。」


(7席…?何いってんだこいつ…?)

意味不明な単語に頭の中に疑問が浮かぶ


「さてと、ウチの従業員を傷つけたんだ、それ相応の『罰』を与えないとだね。」

少女は静かに呟く


(従業員ってなんだ、怜のことか…?)

真実を知る事は無く、

少女は別れの言葉を投げかける。



「頑張ってね。無能力者君。」




ひどく無機質に感じた、まるでこちらに興味すら持っていないような。




「むがっ!ふぅっ…!んぐっ…!!」

精一杯足掻くが状況は変わらない






「メイ。」






「ハイ、仰セノ通リニ」

男の今後は皆様のご想像にお任せ致します




これで第一章が完結しました


次からは第二章、主人公は引き続き怜君です!


楽しんでいってください!

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