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Part.1.8 魔法の火照り

キャロルが苗に水をやっている間は何もすることが無い。

暇はときは自分で仕事を見つけて仕事をする。大手商社で学んだ小さな教訓だ。

まずは、昨日、簡単に教えてもらった水を出す魔法の練習をしてみる。

手の甲を体の前で合わせて、「(水出ろ、水出ろ・・・)」と念じてみるが、いっこうに出る気配が無い。

「(出ろ、出ろ、出ろ)」と念じていると、「おい!」と後ろからキャロルが声をかけてきた。集中しすぎてキャロルの足音にも気が付かなかった。「水は出たか?」と聞かれ、「出ません」としょんぼり答える。

「つかまり立ちをしてみるか?」と言う、「つかまり立ちって何ですか?」と答えると、「赤ん坊が親の手につかまって立つだろ?補助してやろうか?という意味だよ」ぶっきらぼうに言うが、優しい人であることが分かる。

「お願いします、どうやればいいですか?」と聞くと、「片手の甲を前に出せ」と言われるので、素直に手の甲を前にだすと、キャロルはその甲の上に手のひらを乗せた。「じゃ、水を出すからな、手に集中して水出ろと念じてみるんだ」。

”ザーッ”と水道のように水が出る。手の甲の中を水が通るのが分かる。

「水を逆流させるイメージで体にエネルギーを循環させてみるんだ。そうすると体の中のエネルギーの集め方が分かるようになる。」なにか”火照り”が巡ってくるのが分かった。「じゃ、手を放すぞ、すぐに手の甲を合わせてエネルギーの循環と、手の平から出る水をイメージするんだ」というと、手のひらを離してしまった。

すぐさま、手の甲を合わせて、先ほど感じたエネルギーの循環と、水が出る感覚をリンクさせる。

”ポトッ、ポトッ、ポタポタポタ”と水が出た!!

「やったな、リョウ。これで魔法が使えることが分かった。あとは、どれだけ威力を上昇させられるかだ。これについては、努力量や出生など諸説あるのだが、出生だけで大きな魔力を得られないので、努力が絶対に必要になる。これからコツコツ努力を積み上げるぞ」


キャロルが協力的になって安心した。

あとは、いつキャロルの呪いのことが聞けるかがオレの一番の心配ごとだ。

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