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Part.1.1. オレが異世界転移?

オレは、北村 陵。大学を卒業して社会人3年目の25歳だ。

今日は取引先に伺う予定だったけれど、先方からキャンセルが入り会社に戻っている途中だ。今日は天気も良く、歩道には親子やカップルが幸せそうに笑顔で語り合いながら歩いている。

オレも彼女が欲しかったが、仕事が忙しくそんな時間も気力も無い。いわゆる大手商社ではあったが、給料が多少多いだけで、いろんな幸せを3年間も諦めればブラック企業としか思えないのが実情だ。

そんなことを”ぼーっ”と考えていると、前の親子に車が突っ込んで来るのが見えた。

助ける?助けない?考える間もなく体が動いていた。今までで一番早く体が動いている気がする。しかし、親子を突き飛ばして助けるのが精いっぱいのようだ。自分の命は諦めなければならないかもしれない。

今まで感じたことが無い衝撃が体を跳ねさせる。そして気づいたときには、ビルの壁と自動車の間だった。

「(ああ、これはダメかもしれない・・・)」思うと同時に意識が暗転した。


目が覚めた。穏やかで暖かな光を感じる。病院ではなさそうだ。回りを見渡すと、芝の上に寝転んでいた。

立ち上がってみる。どこも痛くない。それに何か変な服を身に着けていた。粗末な布で作られたズボンと薄手のシャツだ。

「(う~~ん、これはどう考えても「異世界転移」というやつか。まさかこんなことが自身に訪れるとは・・・)」

「(お約束は試すべきだよな)」試しに言ってみた「ステータス!」・・・何も起きない。普通、ウインドが出てレベルやスキルが表示されるんじゃないの??そういえば、転移時に神に会って、特別な力やアイテムも貰っていない。やはり物語のように思い通りには行かない。現実と一緒だ。

じゃ、これからブラックな生活が始まることも考えられるワケだ。少し不安になった。

まぁ、死んだと思ったのに、生きていたのだから不安も少し吹き飛んだ。


少し周りを見渡しながら歩いてみる。危険なモンスターがいるかもしれないが、なにせよ人間に会いたいし、水が飲みたい、何か食べたい、とにかく空腹だ。

近くに小川を見つけたので、小川は清浄に見えた、喉を潤し、川に沿って下流に向かって歩いて行った。

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