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第4話 ワトソンくんpart3


 少し広い部屋の中にベビーベッドが置いてある。

 その中の主人である、生後4か月の赤ん坊は焦っていた。

 

 けして授乳の真似事中の少女が、ビクン、ビクンと少し痙攣し、荒い息づかいで抱き着いてくるからではない。




 魔法が使えない…




 たしか、前世の記憶で転生した子供が、生まれてすぐに魔法を使って人生のスタートダッシュを決めてる小説なんかがあった気がするんだよなー


 ん?鑑定魔法は試してみたかって?


 何度も、何度も試したともよ!ワトソンくん!

 少女の胸の突起物の色…それ以外はわからなかったんだよ…

 まっ、色さえわかれば大きさなんて…カップ数なんて…些細な問題だよワトソンくん



 はぁ!?もしかして…僕は前世でそういう経験なかったのかもしれない?



 だ、だとしても…今生0才児で、突起物の頂を制覇した僕は勝ち組と言っても過言ではないと思うんだよ!ワトソンくん


 赤ちゃんなら当たり前だって?


 はっはっはー甘いなワトソンくん…僕には前世の記憶があるのだよ!無意識で頂を登るのと、そこに突起物の頂があるとわかってて登るのでは、価値がまったく違うのだよ


 よく言うではないか、登山家になぜ山に登るのかという答えは、そこに突起物があるからだと…






「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






 コホン…うん、魔法使えないんだよね…魔法を使って冒険者とか憧れあるけどさ…他の職種も考えておいた方がいいのかも…

 まだ0才だし、諦める必要もないんだけどねー焦らないで、じっくりやっていくしかないよね…


 あっ!そういえば…



 赤ん坊は気づいた、鑑定魔法の真似事を、少女の胸以外に試した事がなかったことに。



「か、鑑定…(オギャッ)」



 部屋に置いてあるアンティーク調の家具を見て集中した。



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



 うん、無理だよね…僕にわかるのは突起物の色だけさ…



 それにしても、高そうな家具だなー そういえば、僕の両親はどんな人なんだろう…

まさか…あのお姉さんがお母さんだったりして…


 そんなわけないよね…いくらなんでも若すぎ…


 は、犯罪だ…僕の父親は犯罪者の匂いがする

一度もこの部屋に来たことないし…


 あんな若い奥さん1人にして、なにやってるんだろ、ぼくの父親は…


 あっ!わかったよ!ワトソンくん!僕の父親は、家具職人だ!

うん、すごいな!僕って!この家具は、お父さんが作ってお母さんにプレゼントしたんだよ!


 こんなに高そうな、家具作れるなら、すごい職人さんで、忙しくて工房に閉じこもって仕事してるから、会いに来れないってわけさ!





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





 その時、へその奥が熱くなり、そのまま物凄い倦怠感と頭痛に襲われ意識を手放した…


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