表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シロツメクサ  作者: 大神 葵
第二章  大橋 拓海
41/45

二章 17

「拓海は本当に優しいんだって!」


「ハイハイ…」


優子は少しうんざりそうに相槌を打つ。しかし顔は笑っていた。


「あんた達の惚気話はうんざりするほど聞いてるからね」


「結婚かぁ…」


亜矢はうっとりした顔で、天を見上げる。余計な事を言ったかな…と少し後悔する優子。


しかしさっきまでの亜矢の様子とは打って変わって、幸せそうな顔をする亜矢をみるのは優子にとても気分が良かった。


「でも私。本当に幸せになっていいのかな?」


時折見せる不安な表情をする亜矢に対し、優子は答える。


「今の亜矢の心の声に素直に従っていいと思う。過去にひどい事があったかもしれない。でも今の心のの中にいるのは大橋さんでしょ?」


亜矢はコクリと頷く。


「何より一番大切にしたい人に一生ついていく。それも女にとっての一つの幸せだと思う。せっかくそう思える人が亜矢にはいるんだから、それを逃しちゃ絶対にいけない。大橋さんを幸せにする。それはあなたの義務だと思う」


真剣な優子の話に亜矢も真剣に聞いていた。。


「でもね…」


急に優子が神妙な顔つきになり、続けて一言言った。


「そういう話はプロポーズされてから言おうよ」


優子の言葉に思わず笑ってしまう亜矢。


「確かにその通りだよね」


反論の余地はなく、二人は大笑いするのを必死で堪えていた。幸せそうな時間が二人の周りを包みこむのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ