文化の日
本日は文化の日です。
百八年前までは別の祝日であったことを知る方は少ないでしょう。
百八年前、明治四十五年までは天長節でした。
明治時代は我が国が飛躍的に発展した時代でもあります。
御一新で文明開化を迎え、西洋文明と文化を積極的に採用した時代、その時代を治めた天皇陛下の天長節を、文化の日としているのは当然と言えます。
人によっては侵略戦争の時代と思うのでしょうが、歴史上の偉大な王や皇帝は近隣諸国を武力で圧倒し、国民生活を豊かにしています。
統一事業を完遂して、大きな国を作った指導者も、国際的には称賛の対象であり、それは我が国であっても例外ではありません。
古くはマケドニアのアレクサンドロス大王であり、ローマのユリウス・カエサル、秦の始皇帝や漢の高祖、フランク王国のカール大帝、プロイセンのフリードリヒ大王、元のチンギス・ハン、フランスのナポレオン・ボナパルトなどが世界史の中で有名な王や皇帝です。
彼らの事績の大半は戦争ですが、侵略者、暴君とされることは少ないと思います。
その彼らと同じように振る舞った我が国の政策を間違いとするのは、人類史全てを否定する愚行です。
明治時代の大きな戦争は我が国のみならず、広く国際社会全般に影響を及ぼし、特に有色人種全体に自信と誇りを持たせたと言って過言ではないでしょう。
日清戦争では、小さな国が大きな国を破り、西洋列強の度肝を抜きました。
日露戦争では、当時最強と言われたロシア帝国陸軍と互角の攻防を繰り広げ、またバルティック艦隊を完膚無きまでに撃破した日本海海戦の勝利は、長年に亘りロシアの軍事的圧迫を受けていたトルコを勇気づけ、白人至上主義の世界に風穴を開けたと言って過言ではありません。
明治時代はまさに動乱の時代であり、人類史に於いても大きな変化が訪れた時代でもありました。
その舵取りが難しい時代を切り抜け、国際連盟の常任理事国入りした実績は、もっと評価されても良いと思います。