空上げvsカレー
最近話題の空自空上げと海自カレーの対決は、幕僚長をポスターに起用するほどの力の入れようです。
航空自衛隊のサイトに紹介されている、各基地の空上げにザッと目を通しますと、気になる品々が飛び込んで来ます。
長沼 ジンギスカン風味
八雲 甘辛空上げ丼
入間 狭山茶空上げ
経ヶ岬 七味鶏
新田原 卵餡掛け丼
どれも美味しそうで目移りしてしまいますね。
更に三種盛の基地が静浜、静岡、岐阜、目黒と中部地方に多いのですが、絶海の孤島の海栗島では四種類の部位にそれぞれ異なる味付けをしているそうです。
それから、世界各地に派遣されている小牧基地は、今後も新作を提供するそうですから目が離せません。
一方の雄、海上自衛隊のカレーに行く前に、陸上自衛隊の様子を見てみましょう。
自衛隊で専門の給養員が存在するのは海上自衛隊と航空自衛隊で、陸上自衛隊には専門職は存在しません。
平常時は定年間近の隊員が調理するか、外部委託している場合もあるようです。
しかし災害派遣などで炊き出しをする必要がありますから、炊事訓練と競技会があります。
陸上自衛隊が誇る野外炊具1号を使って調理の腕を競います。
野外炊具1号とは、かまど(窯、炊飯器)や皮むき器、発電機などの調理に必要な機材が牽引車に搭載され、これをトラックで牽引して支援地域まで移動する装備です。元々、演習場の宿営地に於いて短時間で多くの隊員達へ食事を供給できる能力(45分以内に約200人分)があるため、被災地でもこの機材性能が活かされた支援が行えます。
なお、航空自衛隊には炊事車という同等の能力を有した7t車があるのですが、炊事場がトラックの荷台にありますので効率は良くないようです。
陸上自衛隊では災害派遣での炊き出しを想定して、カレーを提供する部隊が多いようですね。
さて、カレーと言えば海上自衛隊です。
横須賀基地でカレーグランプリを開いた時には、基地入り口から横須賀駅まで行列ができて警察が出動する事態にもなりました。
また数量限定だった為、整理券を配布して混雑を解消、整理券が貰えなかった人々が横須賀基地周辺の店舗へ海軍カレーを食べに行くという盛況ぶりだったそうです。
横須賀海軍カレー本舗さんの特別メニュー「横須賀海軍チキンカツビッグカレー砲」は戦艦三笠の主砲口径と同じ長さのチキンカツが搭載されているそうですから必見ですね。
話を元に戻しましょう。
横須賀基地でのカレーグランプリでは全国の港から十五隻の護衛艦が集結して、各艦の給養員が腕を振るいました。
第二回の優勝は潜水艦チームだったと記憶しています。
護衛艦の調理場は火気を使わず、蒸気によって加熱調理しています。潜水艦の中は、機密事項です。
各艦の機密情報であるカレー他のレシピも海上自衛隊のサイトで紹介されていますので、興味のある方は御覧下さい。
護衛艦の食事内容で乗艦を選り好みする自衛官がいるそうですが、都市伝説に過ぎません。
なお、このカレーグランプリの日、中国政府は大慌てだったそうです。前代未聞の護衛艦集結ですから、自衛隊が攻めて来ると思ったとか。
いえ、総合訓練のついでにカレー作ってるだけですよ。




