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あい

作者: ヒーロン

愛していたんだと、気付いた時は既に遅く


愛されたがっていた自分の心に鍵をかける


もう二度と届かないと知りながら


寂しさに震え、温もりに怯えて


悲しんで、哀しんで、愛しんで


輝いていた日々は色を喪い


泣き顔からは涙を喪う


それは大地であり、海洋であり、太陽であった


存在すること自体当たり前のことで


故に喪った


喪ってしまった


痛みと共に出来た穴から


全てのモノが零れ落ちていくようで


温もりで溶かされて出来た穴から


要らないモノが入ってくるようで


これが「愛」


これが「哀」

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