表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TS転生者、脳を灼く  作者: Y.Y
2/8

1話 前世の記憶は突然に



俺は脳を灼くのが好きだ。


それを自覚したのはいつからだろうか?


初めてゲームでネカマをしてギルドをクラッシュ☆した時だった気もするしSNSの学生グループチャット(俺は当時27)で県外オフ会を提案して集まった直結厨な連中を近くのコンビニでニヤニヤ眺めてた時かもしれない。


楽しい日々ではあった。


俺の理想とする女の子像を駆使してチャットをし男達にチヤホヤされ、ネカマが疑われた時は女声でそいつらの脳を破壊する。自己肯定感を超えて全能感すら感じる時があった。


ただいつしか心の中でこんな思いが生まれ始める。


ああ、本当に女の子に生まれたかったな…と


そうしたらもっとチヤホヤされる。オフ会なんかにも顔を出せるしなんならコミケでコスプレとかもしちゃう。そうしてSNSとかで有名になって全世界の男共の性癖を捻じ曲げて世に君臨する美少女になりたかった。


しかし現実は非情だ。俺は2分の1の抽選を外し男に生まれたのだ。その願いはどれだけ渇望しようとその手が掴む事はない。


それを頭で理解し、妥協をしてネカマを続ける日々を過ごしていたある日。俺は死んだ。


医者じゃないから分からんが多分、心臓発作かなんかじゃないだろうか。新しくサービス開始したVRMMOゲームで理想の美少女アバターを作成し終えた瞬間、胸を激しい痛みが襲ったのは覚えてる。世界が暗転し全ての意識が消えていくあれは死以外の何者でも無い。


おい待てやと。


お前今めっちゃ喋ってるやんと、生きてますやんと思ったそこのあなた、話を最後まで聞いて欲しい。そう、鏡の前にうつるあなたです。俺、いや私はそんなあなたに


「転生してる」


という訳です。












はーい、という訳で始まりましたわ。第二の人生。最初は俺が悪霊化して憑依でもしちゃったかなとかも考えたんだけどそれは無いってはっきりわかんだね。

だって見た目がね、俺が死ぬ前に作ったアバターだもん。黒目黒髪、ボンキュッボンで無表情な超絶美少女。それに普通に今までの記憶もあるしどちらかと言えば前世を思い出した感覚に近い…んで、より長く生きてた前世の自我にアップグレードされた感じだな。でも記憶の混乱が多少あるし今世の自分について思い返す。


名前は橘柚希 16歳


東京都清瀬市にある武術道場の一人娘。家族は祖父、弟、俺の3人。

趣味はあみぐるみと刀術、高校はここから徒歩30分ほどの所に通っている至って普通の高校生だ。ちなみに今は春休み。


いや刀術が趣味で普通の高校生?な訳って思うじゃん?でも今世では割と普通なんよ。


というのもこの世界、ダンジョンがある。


今から50年前、突如として全世界のいたる所で謎の空間が発生し周囲が崩落する事態が発生。最初は宗教国家によるテロが疑われたが、崩落から生存した人々の写真や証言によりゴブリンやドラゴンなどのファンタジー生物の存在が発覚。当然時の政府は危険性から即座に封鎖し、日本は調査に自衛隊を派遣したがその試みは失敗に終わる。なぜか


その空間の向こう側では一切の銃火器が通用しなかったから。銃弾は弾かれ、爆弾も効果があるものの、進めば進むほど決定的なものでは無くなっていったらしい。


このままでは人類国家は終わる。


そんな風潮が生まれ終末論まで広まってたらしい。だけどそんな世界に転機が訪れた。ステータスとレベル機能の発見だね。


きっかけはある自衛隊員だったという。

銃が効かず、ゴブリンに蹂躙される部隊の1人であったがたまたま敵のナイフを奪い、ゴブリンを倒す事に成功する。

今までどんな武器も効かなかったのになぜ…そんな疑問が浮かんだが直後頭に直接流れてくる情報の奔流。それはレベルとステータスの概念だった。


レベルはモンスターを倒していけばいくほどあがる。ステータスは能力値を確認したい時に声に出して「ステータスオープン」といえば確認可能。


モンスターを倒したナイフとそれらは徹底的に調査されレベルが上がり能力値があがればあがるほど身体能力も超人じみていく事が判明、そしてモンスターはダンジョン由来の素材で作られた武器なら討伐可能な事も分かった。

んでそこからダンジョンの調査は急激に進んで新しい資源なんかも沢山見つかる。需要は供給を超え、民間にもダンジョンが解放されたのが40年前、んでそうなると当然ステータス機能で強化された奴らの犯罪も増えた。だから現在では自衛目的だった武芸や武術が普通に趣味として成り立つ。危ないからね、仕方ないね。なんなら武器帯刀の免許もある世の中だし。


「ティロリロリリン♪」


キッチンから炊飯器の音が鳴る。あ、そいえば朝飯作ってたな。俺は歯磨きや洗顔などを済ませると急いで朝食の支度を始めた。




モチベーションに繋がる為、ブクマ、感想…レビュー等頂ければ幸いです。




何卒お願い申し上げます


m(*_ _)m

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ