第13話 馴れ合いと敵襲
「誰だ!お前!」
暗殺者か!?昼間で......!
何故かアザゼルがその刀に触れると刀が納められる。
「はぁ......リュウライ兵士長。驚かせんでくださいよ......新人もいるんですから!」
へ?兵士長?
「ガッハッハッ!いやぁ!失敬失敬!新人がいるとは思わなんだ!だが、お前がここにくるとは......どういう風の吹き回しだ?」
「オノバー、こちらにいるのは......いや。自分で説明してくださいね。リュウライ兵士長」
「チッ、バレたか......まぁいい!俺は戦闘部隊五番隊六級兵士長リュウライ・トウショウ!すまぬが、これ以上はいえん!」
^リュウライの後ろから鎧のカチャカチャという音が鳴る。
「おい、リュウライなにして......ん?1152番寮の兵士か?」
「おぉ!ビエル!いい所に来たな!多分、お前のとこの兵士だろ?この新人!違っても良い機会だ。自己紹介をしよう」
「いや、肩書きに関しては説明不要だ。紹介するとしても名前だけでいいだろう。名前さえ分かればどちらにせよ。分かるはずだ......俺はビエル・サーフ」
ビエル・サーフ!俺の所属隊の兵士長か!位は確か六級だったな。
「俺は......」
「大丈夫だ。君の名前は覚えている......オノバー・ウィネー・レイクだろ?」
すごいな。新人の名前も記憶しているのか。
「はい、あってます!」
「良かった。まぁ俺たちは買い物してただけだからこの間抜け武士は連れて行くよ」
「なっ!ビエル!少しコイツらに稽古つけたい!」
「わがまま言うなよ、ガキじゃねぇんだから......さ!」
ビエルは背負い投げをしてリュウライを黙らせた。
「本当にごめんねぇ〜」
その人たちは足早と帰って行った。
本当になんだったんだ......だが良い収穫だったな。
今日だけで兵士長三人と出会えたんだ。
何か困ったら......あの二人に聞くか。
「ん?」
「どうしたの?アザゼル」
「ちょっとな......訓練場、妙に静か過ぎないか?いっつもならここからでも衝撃音とか足音が聞こえるはず。たまたまの可能性はあるが......」
「わかんないけどとりあえず入ろうよ!」
「そうだな......」
俺たちは手前の場所で軽い装備などをつけて訓練場に入る。
「「「「なっ!?」」」」
そこには怪我をしている兵士が何十人も寝転んでいた。
これだけの怪我人がいつ出たとしても気づかない方がおかしい......だってこの場には兵士長二人と獣人であるルルがいたんだ。
しかも力を抑えているとはいえ俺も例外ではない......
これは遮断結界!
匂いや音を遮る結界!誰かがここにいた!どこだ!?
その背後から黒い影が近づき俺を壁に吹っ飛ばしたが......
「「オノバー!?」」
それはこの三人も含まれていた。
三人は壁に叩きつけられると気絶する。
速い!三人共、気絶した!
「あれ?気絶しなかったか?君、運いいね?残ったことを祝して名を名乗ってやるよ?俺は王国ズリャオの一戦士ヤイズ・フロッケンだ」
「ズリャオだと?なぜだ?貿易をし、更には同盟締結までしただろう!」
「あ?宣戦布告してきたのはお前らの国だろ?でももう、どうでもいい。俺は早く戦士長になりたいんだ。だから、話をでっち上げたり、様々な方面に話を通してくれ。そうすればお前だけは見逃す。他の奴らにも連絡する」
「やなこった!」
俺は瓦礫を拾い上げ投げつけたがすぐさま背後をとられ背中を斧で切りつけられる。
「カハッ!」
ははは......力を抑えて......こんな無様に倒れるのか?
だが、怪物や人外のような扱いはされずに静かに死ぬ。
それが"人"としての本望。
十本指も過去の遺産。残った奴らも俺のことには気づかない。
それならいっそのこと"人間"として死んだ方がマシだ。
「流石に死んだろ?よし、面倒だし他の三人も殺すか。どうせ答えは一緒だろうしな」
ん......?三人も死ぬのか?
俺は二回目の人生でもう心残りはねぇ。
だが、アイツらはそれで満足か?んなわけねぇよな。
モルスとの約束もそうだな......
二度も約束と仲間を守れずになにが英雄級だよ。笑わせる......
もうどういわれようが構わん。今、行動をしなければ人生の恥だ。
「おい、やらせねぇよ」
「なんだお前......なぜ立てる?そもそも生きてる方がおかし......」
俺は敵の腹を思いっきり蹴り......
「グッ!てめ......」
よろめいた瞬間、首の根元を組んだ両手で叩く。
ヤイズはその衝撃で気を失う。
「こいつからは情報を聞き出さないといけないからな......」
一度、目があったやつなら連絡がとれる......覚えれたらだが......
だからリュウライってやつには念を通じて話すことが可能。
______リュウライ兵士長ですか?
まぁ聞く必要はないが念の為だ。
_________その声......新人のオノバーか?
____はい、ですが今は緊急事態なんで少し要約して話します。
_______________了解した。
_______ズリャオの戦士達が戦いを始めているようです。
_____ズリャオが......?
____________そうです、ズリャオはこちらが宣戦布告をしたものとみなし攻撃しに来た感じですね______情報源が薄いため一応______敵は生かしてあります。
___大体状況は理解した......どちらにしろズリャオに向かわんことには変わりないな______ビエルにも連絡しておく。真っ先に行くなよ?
____________できる限りそうします。
_____できる限りってお前なぁ......俺はいろんな奴らに連絡をいれる!だから、お前は待機をしろ!絶対だ!いいな?
____________承知しました。
______後で連絡する。
相手側から念が切られる。
「さて、治療をするか......」
倒れている人達を治療したが効果はなかった。
とりあえず、あの三人は大丈夫だから情報聞き出すのが先だな......
敵を治療する。
この時、俺はどういう感情で治しているのか分からなかった。
「ぁ......あ?ここは......?」
「起きたばっかで申し訳ないが情報......話してもらえるか?」
「お前!くっ!なんでとれな......!」
「当たり前だろ?とれないようにしないと逃げるだろ。お前は聞いた事だけ答えるんだ、いいよな?」
「なんなんだお前は!?弱いと思っていたのに、今はこれだ!二重人格でも持ってんのか!?」
「聞いた事だけ答えろ」
"""威圧"""
「!?」
「1.この戦いはズリャオの意思か?2.お前はどのような命令を下された?3.他の国は参加しているのか?この三つの質問を順に答えろ。2度は言わない」
「うぅ......!そうだ!これはズリャオの意思!宣戦布告してきたからこっちはそれを上回る速度で計画し実行した!ただそれだけだ!そして、俺は内部の殲滅を命令された!他の国は参加してない!」
「そうか......分かった。それより、どうなるのかな?君の処遇......訓練場にいた兵士83人を殺害しているから普通は即刻、死刑だろうけど......情報を漏洩してくれたからね。そこら辺に関しては処罰の余地がある。まぁ、良くて監獄。悪くて......死かな」
とりあえず、こいつをギルマンのところ送った方がいいな。
まだいるようだし、言霊でも、つけとけば内容がわかるだろ。
ヤイズを寮に転移させた。
よし、あとは任せよう。
この三人は二重結界で治療も守護を受けさせよう。
これ以上、巻き込む訳にはいかない。
そうだ、もしかしたらズリャオは手駒にとられている可能性がある。安易に殺すのはよした方がいいな。
二重結界を展開するとリュウライから念がかかってくる。
______緊急ですまぬが、すぐ集まれ!作戦会議だ!場所は!と......
_________承知しました。
俺は作戦会議場所に上位転移する。
「むっ!?お前、いたのか!?」
「と、の辺りから場所が闘技場だってわかったんで、さっき移動してきましたよ」
「お前、これが終わったらすっ飛ばし昇進確定だな......ところであの三人は?」
「巻き込まないようにするため、安全な場所にいます」
「おぉい!みんないるかぁ!?作戦会議始めるぞ〜!」
ドデカい声が辺りに響く。
設定的には意外と強いヤイズ!
次期戦士長で1人だけ送られたのは信頼と強さを両立しており、尚且つ切り札もあるため目標に人数を狩って帰還する手筈だった。
切り札によっては戦士長よりも強い可能性がある。
ちなみにドゥースターが早く準備できたのはヤイズが来る3日くらい前にズリャオの戦士四人が攻めてきたため。
その時は暴動として取り押さえたが取り調べで戦争のことを聞いたことにより準備をしていた。確証がないため下準備だけ。




