始まりの誓い
どうも、こんにちは
仲元心影でございます
こちらのお話は少々重たいのですが、彼女たちの行く末を見届けくれたら、嬉しいです
それでは、どうぞご覧ください
――――――最初は、遊んでほしかったんだ
「――――――――――」
茶髪の少女は見つめる。
まるで、何かを祈る様に。
〝何かを決意〟するかの様に。
――――――お姉ちゃんの笑顔が見たかったんだ
暗い部屋。
暗い中で持った機器。
ゴーグル型の機械。
――――――なのに、どうして?
唯一の明かり。
テレビからニュースが流れる。
――――――どうしてこうなったの?
『――――現在日本を脅かす〝VR事件〟。デスゲーム化したと言う、架空極まりない事件が起きてから一年。《ラクリマス・オンライン》で犠牲者、六千人を超えています』
――――――なんで――――――
『今確認できる生存者は十万二千三十一人。殆どが若いプレイヤーがログインしています』
――――――なんでなの
『同時刻に〝生物兵器〟らしきウィルスが発生しています。〝VR事件〟を起こした当社に、バイオテロを引き起こす暴動が始まっています』
――――――どうしてこっちが地獄なの?
『テロの理由は分かりませんが、ログインしている被害者を避けている事から、政府は関係者を狙った犯行。そして、〝VR事件〟を引き起こした黒幕の組織だと見て、捜査しています』
――――――だったら、変えてやる
この状況を――――――
少女は握り締める。
ゴーグルを。
「――――お姉ちゃん」
呟く、決意を。
「力を貸して」
見つめ合う様に、ゴーグルに告げた。
装着して、ダイブする。
――――――姉が作った、仮想世界へ――――――