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第六話:この世界の法則

「別に、名前なんていらないですよ。"お前"で十分です」

ぼくがそういうと、クオリアさんは首を横に振った。

「そういう事じゃない。ここでは名前が必要な理由があんだよ」

「何ですか? その理由って」

せっかく名前という呪縛から解き放たれたのに、何でまた名前が必要なんだろう。

「さっき"この世界ではイメージが具現化する"っていっただろ?」

椅子から立ち上がって、クオリアさんは言う。

「はい。信じがたい事実ですが、実演されたので文句は言えません」

「あれな、ただ頭にイメージを思い浮かべればいいってもんじゃないんだ。

"ユーザー名"がある奴が、"タギング"をやらないとイメージは具現化しない」

「ゆーざーめい? たぎんぐ? なんだかよくわからないです」

うんうんと、クオリアさんは頷く。

「解ったら逆に凄い。だってこれは俺が便宜上勝手に付けた名前だからな。

 お前、パソコン持ってるか?」

「家族共有のがあります」

「イメージはアレだ、パソコンのプログラミング。この世界がパソコン、

 んで、俺たちがプログラマー。俺たちはプログラミングをすることで、

 このなんもない世界で生きていけるんだ。

 プログラミングするにはパソコンにログインしないといけないだろ? 

 ログインするにはユーザー登録しないといけない。だから名前が必要なんだよ」

わけわからないこの世界にも、一応法則っていうものがあるみたいだ。

それで、その法則に従うには、名前が必要。というわけらしい。

「んで、おまえはなんて呼ばれたい?」


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