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第三十八話:ダンシング・タイピング

ぼくは両手をリラックスさせ、瞳を閉じて、一つ深呼吸。両手でワンハンドタイピングは遊びで何回かやったことはあるけれど、真剣にやるのは今日が初めてだ。出来るかどうかは分からない。けれど、やるしかない。ぼくはこれしかできないのだから。

ゆっくりと瞼を開ける。ゆっくりと息をしながら、精神を集中。

デバイスのモニター部分を2つにして、この世界のプログラムスクリプトを分割して表示する。

スクリプトの中で、無数のバグがあるのがわかる。

カジ君の時とは比べ物にならない量だ。けれど、

「いきます」

ぼくの指は、キーボードの上で踊り始めた。

利き手の左手には複雑なタグを、そうでない右手の方には単純なタグを割り当てる。

ピアノの伴奏のように、左手のサポートを右手がする。

常に入力している十五ワード前を目で追いながら、左右別々の単語を入力する。

キーボードを叩く音がリズムカルに鳴り響き、まるで何か音楽を演奏しているような気分になる。

無心になるにつれて、指はまるで、自分の指ではないかのように、キーボードの上を舞い踊る。

プログラムスクリプトのバグは次々と消滅していく。

制限時間をちらりと見る。まだ十分な時間が残っている。大丈夫。これならいける。

時間を余分に残して、ぼくは最後の最後のバグを修正してエンターキーを叩いた。

「出来たっ!」

思わず声を出していた。画面から顔を離して、クオリアさんを見る。驚きと喜びが入り混じった表情をクオリアさんは浮かべている。

「やったのか?」

「やりました!」


ぼくはおもわずクオリアさんに抱きついていた。


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