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第三十一話:超危険因子


「何でこんな場所にいるのか以前に、ここがなんなのかすらわからん」

クオリアさんははきはきと元気よくそう答えた。しかもなぜか自信満々に。

カジ君は戸惑った様子でぼくを見る。仕方なくぼくも、

「目が覚めたら、ここにいたんです」

と答えた。

カジ君は凍りついたように動かなくなり、その顔から大量の汗が、まるで滝のように流れた。

「ん? どうしたんだカジ。顔色悪いぞ?」

クオリアさんはカジ君に尋ねる。カジ君微動だにせず。

「えーっと、い、いろいろとありがとうございましたータスカリマシター」

飛んで逃げようとするカジ君の尻尾を、クオリアさんは掴んだ。

カジ君はまるでリードがついた犬のような状態になった。

「おいおいカジ。そんなに急いでどこへ行こうってんだ? もうチョイ話をしようぜ」

カジ君は顔を真っ青にしている。

「俺たちゃ本当になにも知らないんだ。なんか知っているなら教えてくれねえか?」

「い、命だけは取らんでくださいッスーー!」

カジ君はばたばたと羽を動かして、必死に逃げようとじたばたする。

クオリアさんはカジ君の尻尾をつかんだまま、ひとつため息。

「おまえ、殺そうと思っているなら、デバックなんてしねえよ」

カジ君の動きが止まる。

「なんでもいいんです。知っていることがあったら教えてくれませんか?」

ぼくもカジ君に頼み込む。カジ君はどうしたらいいのか判断しかねないという顔をした。

悩みに悩みに悩みあぐねた後、カジ君は決心したように口を開いた。

「えーと、とても言いにくいんスが、お二人はこの世界における、いわゆるひとつの超危険因子ッス」



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