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第三十話: ワイバーンのカジ君


体育会系ドラゴンは、しばしうなだれた後、そう言えば! と突然顔を上げた。

「バグが直ったってことは、直したデバッカ―の先生がいるってことッスよね?」

クオリアさんが頷くと、体育会系ドラゴンの目は、パッと輝いた。

「や、やった! やっと見つける事が出来た! これで皆を助けられるかも」

体育会系ドラゴンは、その容貌からは想像もできない、無邪気な笑みを浮かべる。見た目は怖いけれど、なんかかわいかった。

体育会系ドラゴンは、しばらく無邪気にはしゃいだ後、ハッとある事に気がついて、姿勢を正した。

「このたびは自分がバグっている所を助けていただきありがとうございます。 自分、ワイバーンのカジっていいます。このご恩は決して忘れません」

ワイバーンのカジ君は、なんだかこっちが恐縮してしまいそうなほど、深々と頭を下げてそう言った。

「あーもー、もうそんなに畏まるなよ。逆にやりにくいわ」

クオリアさんはぶっきらぼうにそう言った。

「わ、解りました。じゃ、じゃあ、お二人の名前を聞いてもいいっスか?」

「俺はクオリア、んでこいつがナナだ」

これまた適当に、クオリアさんは自己紹介する。

「クオ兄さんとナナ姐さんっスね。バッチリ覚えたっス!」

なんだかヤクザみたいな呼び方だなあとクオリアさんは笑う。ぼくもそれはそれで驚いたけれど、カジ君が瞬時にぼくを女の子であると判別した事の方がもっと驚いた。

カジ君は、ところで、と前置きをしてから僕らに尋ねた。

「お二人はなんでこんな場所にいるんスか?」


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