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第十三話:実技試験

椅子がどうかしたのだろうか。ぼくもクオリアさんの出した椅子の方を見て、目を見開いた。椅子がまるで意思を持ったかのように動き始めたのだ。四つの足を使い、まるで四足歩行の動物の様にくるくるとその場を動き廻っている。

「椅子が、歩いてますね」

「偉く冷静に返すじゃねえか。まあ、これからが本番だ。デバイス構えとけよ」

ぼくは冷静だったのではなく、あまりの意味不明さに言葉と思考能力を失っていたのだけれど、この後さらにぼくの度肝を抜く出来事が起きた。

椅子の周りの空間がゆらめく。そして、まるでテレビに砂嵐が映るときに聞こえる音と、金属音の織り交ざった不協和音が鳴り響く。その音に合わせて、椅子はまるで、子供のころに見た変形ロボットアニメの様に、形を変えていく。数秒も立たないうちに、椅子はもう、椅子ではなくなり、一匹の犬の様な獣となり、不気味な咆哮を白い空間に響かせた。

あまりの光景に反応できず、茫然としているぼくに、クオリアさんはにやりと笑って話しかける。

「さて、実技試験を始めようか」


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