第01稿01話~東の拠点・アズマハラ6~
「と、言う訳で訓練施設とやらに来たがどうすれば良いのかのう?」
『両手装備ですと合気道スキル使用に大きな制限がかかるかもしれません』
ほうほう、成程のぅ。
「戦ってる最中に武器を持ち替えて戦う事も出来ますわよ。ですから2,3種類使ってみたいモノを選ぶと良いですわね。私位になると杖も持たずにあの火力も出す事も可能ですわ!」
『合気道を使う場合は両手が空いていた方が望ましいかと』
ふむ、素手の方が良いかのう?ふむ、PKとやらに襲われた時は素手でお相手しようとするかの。
「見たところ久黎爺様は徒手空拳の武術を所持しているみたいですし。篭手やかぎ爪が宜しいかと」
「良く分かったのぅ、確かに儂は合気道をやっておってな。スキルにもなっている様じゃ」
「あまりスキルについては口には出さない方がよろしいかと」
「ふむ?」
「PKが居る都合上スキルが隠した方が良いのですわ。お爺様」
「お嬢様、違います。EXスキルはリアルの経験をどうやってか読み取って生成されるのでリアルバレの危険があるからです」
「成程、身ばれ。という奴かのう?」
「はい、ですからなるべくEXスキルの方は名称を口に出さない方が良いかと」
「あい分かった。して篭手は武器なのかのう?」
「拳カテゴリの武器ですね。攻撃性能がついてれば武器という判定の様です」
「ふむ、取り敢えず見てみるとするかのう」
「術重視なら杖等がオススメですわよ。INT補正が付きますわ」
「コンニチワー訓練場ニヨウコソー」
そんな話をしてると黒人さんが話掛けてきおったわい。
「見タトコロ、初心者ノ方デスネ。武器ニ、オ悩ミデスカ?ソレトモ戦イ方デスカ?」
「武器じゃのう」
「デシタラコノ、オススメ武器ジェネレーターヲ!オ試シクダサーイ」
ふむ、聞き取りにくいのう。たぶれっと端末の様な物を渡されたがココを押すだけかの?
「ハイ、表示サレマシタネー。貴方ノ種族ヤスキル構成ニオススメノ武器ハー!ア、チョット持ッテクルノデ、御待チクダセー!」
壁にかけられた木で作られた武器と思しき物を黒人さんが取って来てくれた。
「オススメハ、コノ4点デス。長物候補ハ……コチラ!」
黒人さんが手に持っているのは長い棒のような物。
「……これは、杖かのう?」
「棒デス。シンプルイズベスト、単一ノ素材デ作ラレタ物ハエネルギーヲ効率ヨク流ス事ガ出来マース。チナミニ杖ハコウイッタ物ニ魔力ヲ貯メル宝石ナドガ埋メ込マレタ物ヲ言イマース」
「ふむ、成程のぅ」
「ソシテ次ハコチラ。拳デス」
次に取り出したるは。木彫りの手首であった。
「拳武器ニハ複数ノカテゴリガアリマス。グローブ、爪、篭手等々です。」
ふむふむ、先程、羊殿が言っておったな。
「サクサク次イキマショー次ハ暗器武器デス。戦闘中ノ素手カラノ武器切リ替エモスムーズニシヤスイ物ハ特ニオススメデス。中距離武器モ鎖鎌ヤ分銅ナドモアルノデ状況ニ応ジ切リ替エテ戦ウ事モ出来ルデショウ!」
どうやらカテゴリ別で説明するだけで中身を詳しく教えてくれる訳じゃないようじゃの。説明的に忍者が使うような武器と言う事かのう。
「ソシテ最後ノオススメ武器ハ……コレダ!」
「これは……棍棒と言う奴かのう?」
棒の両側に小さな丸い玉が付いたばとんの様な物を出された。
「イエス、コレハ連結棍棒。ズバリ、ヌンチャクデス」
「ほぅ」
「連結棍棒ハ玉ト棒ヲ繋ゲタ、フレイル。棒ト棒ヲ繋ゲタ多節棍ガアリマス。初心者ニハ扱イガ難シイカモシレマセンガ扱ウ事ガ出来レバ途轍モナイ火力ガ出セマスヨ」
ふむ、具体的な説明があったのこれだけな気がするのぅ。
「では連結棍棒と分銅をメインに使って行こうかの」
「決まりましたわね!でしたら兎さんのドロップは皮を20枚程残して採掘しに行きましょう!あ、お爺様まだ時間はおありですの?」
「うむ?まぁ時間はあるぞい!」
「では行きましょう!」
__??|訓練場
「トイウ訳デコノ武器ハ……オヤ、居マセンネー。さて、果たしてあのお爺さんはこの武器を扱えるのかな」
「おう、ボブ、新人さんはどうだった?」
「マスター、仙人の方だったので面白い武器を勧めた所ですよ」
「おぉ、仙人は初出じゃないか?」
「んで、何を薦めたんだ?」
「連結棍棒、ヌンチャクかフレイルですね」
「初心者には厳しく無いか?」
「武道をやってるようなのでコツさえ掴めばすぐ扱えるようになると踏みました」
「成程な」
お楽しみは最後までとっとく系ボブ。次回新キャラ。鍛冶師登場。
それでは皆様また次回。