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第01稿01話~東の拠点・アズマハラ4~


__久黎爺|集会所



「この受付で依頼を受けるのですわ!依頼を受けるのに必要な契約金の他に会員証を作らなければなりませんわね」


「依頼ですか?」


「えぇ、丸兎の討伐依頼とこちらの方の会員証の作成もお願いいたしますわ」


「会員証の作成ですね。探索者組合への登録ありがとうございます。東原で登録した会員証は他の国のコープ、ユニオン、クランでも使う事が出来ます」


「ふむ、ここは国なのかのう?」


「はい、そうです。ここ東原はウェストランド、スダリア、シーバーと並ぶ4大大国です。中心の王都もありますが組合があるのは、その4国ですね」


「それぞれの国の環境はどのようなものかの?」


「ここ東原は王都の東側に位置しています。草原、そして森、平山が多い地域となっております。特産品としては木材が多いですね。あとは薬草などの資源も豊富で採取依頼も多いですね」


「次はうぇすとらんどをお願いしても?」


「ウェストランドは王都の西にある広大な平地の国です。群れを作る魔物が多いので肉が主の産出です」


「採取素材は少ないということかのう?」


「そうなりますね。王都の南にあるスダリアは山岳と荒野の大地ですが山岳地帯では鉱石や宝石資源が豊富です」


「ほう、鉱石資源と言う事は武器や防具はすだりあと言う所の物が良いのかの?」


「良いものは流通してますが物によりますね。皮装備ならウェストランドが良いですし弓等の木材を使うものは東原の物が良いです」


「ふむ、最後のしーばーという場所は何かあるのかの?」


「シーバーは王都の北に位置していて、降雪地帯となっています。雪山に雪原と兎に角、雪国です。遭難して辿り着けずに死ぬ方も多いので気を付けて下さいね」


「ふむ、特筆する生産品は特には無いのかのう?」


「そうですね。雪に覆われていて中々探索は進まないそうです」


「ふむ、成程のぉ。そう言えば王都と言うのは?」


「王都は王族が主に住む場所となっております。4大国に囲まれたエリアをそれぞれ貴族が領地を任されそれぞれ統治しています」


「王都には組合が無いのかの?」


「はい、王都には組合が無い代わりにギルドがあります。ギルドとは探索者のパーティの集まりを広げたものです。貢献度の高い探索者がギルドを作る権利を王宮から貰えギルドを貸与してもらえます」


「ふむ、取り敢えずは縁の無さそうな話じゃのう。では探索者の登録をお願いするぞい」


「では、この石板に手を当てて頂けますか?」


「分かった。これで良いのかのう?」


「はい、ありがとうございます。久黎爺さんですね。登録が完了しました。このカードを持ってる時は倒した魔物等を記録してくれますので討伐依頼を受けた際は必ず携帯するようにお願いします」


「あい。分かった」


「契約金は一括で私が支払いますわ!」


「はい、依頼の受注を受け付けました。今回は丸兎を討伐して肉や皮を納品してください」


「では、行きますわよ!」



__久黎爺|拠点前の草原


「ここら辺に適当に跳ねてる兎が丸兎ですわ」


 拠点から出ると草原が広がっていた。そしてぴょこんぴょこんと跳ねている丸っこい兎。ふむ、可愛いのぉ。色は様々な個体があるようじゃ。黄色い兎は初めてみたのう。


「あちらの方が丸兎が多くポップしているみたいです」


「ではそちらに行きますわよ」


 羊の先導について行くともこもこした物体が二つ存在していた。


「きんぐすらいむならぬ、きんぐ丸兎かのう?」


「……いえ、アレはプレイヤーですわね」


「なんと、着ぐるみか?」


「いえ、アレは丸兎ですね」


「ふむ、どちらなのかのう?」


 もこもこした物体から手足が生える。


「人の様じゃの」


「ん?おぜうと羊か、どうしたの?」


 更に綺麗な青髪の女性の顔も生えてきた。丸兎に囲まれていただけの様じゃ。


「あら、スカジ、と言う事はそちらの毛達磨はスルトですわね?」


「お、お嬢と山羊頭の執事じゃないか」


 もう片方の塊からも赤髪の男性の頭が生えてきた。


「何やってるんですの?」


「もふもふ分を補給してたんだよ」


「そうそう、対人で廃れた心を癒すにはもふもふが一番だからね」

「対人とな?」


「そっちのお爺ちゃんは?」


「久黎爺という、今日始めたばかりなのだがくえすとについてのれくちゃーをして貰っているのじゃよ」


「おぉ、凄い名前にしたなぁ」


 ふむ、丸兎に癒されに来たと言う事かのう。


「これを纏めて焼けば一瞬でクエストが終わるわ」


 般若が居るわい。


「おぜうさま、流石にそれは止めといた方がよろしいかと」


「ん、丸兎狩りか?」


「うむ、そうなのじゃが」


「ではどうぞ」


 そう言って青髪の子が丸兎を手渡ししてきた。ふむ、丸いのう。大きさはばれーぼーる位の大きさだ。

 丸っこいおめめをウルウルさせてこちらを見る。ふぅむ。これを……



丸兎は愛玩用としても人気です。


それでは皆様また次回。

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