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第01稿02話~爺ちゃん、素材を集める13~



__久黎爺|神社


 うむ、復活する際にバリボリ貪られている自分が表示されて爺ちゃんはりある過ぎてちびりそうじゃ。

 痛覚は抑えられているが正直衝撃がりあるすぎて更に心臓が止まりそうじゃ。

 実際、止まる事は恐らくないじゃろうが止まりそうなぐらいりあるなんじゃよ。



「すみません。お爺さん始めたばかりなのですがどうしたらいいとかありますか?」


「おぉ、儂も先日始めたばかりだがくえすと等が受けられる集会所に案内してやろう。受付の人に聞いた方が早いだろうしのぉ」


「ありがとうございます!」


 うむ、話かけてきた青年は耳が長い。これはえるふと呼ばれる種族だろう。儂は仙人だったし色んな種族がめーきんぐ出来るのじゃろう。ううむ、透明な緑髪に整った顔。ううむ、美的なせんすが伺えるのぉ。儂の方は頬がこけたもひかん爺じゃ。


「名前なんて読むんですか?」


「おぉ、これはくれいじいと読むのじゃよ」


「クレイジー……成程、そうなんですね久黎爺さんと呼ばせてもらいます」


 そう言えば容姿に気を取られていて名前を見ていなかった。ふむK太という名前らしい。


「うむ、好きに呼ぶといい。儂もK太君と呼ばせてもらおうかの」


「はい!よろしくお願いします!」


「と言っても集会所に案内するだけだがのぅと、言った所でここら辺だった気がするのだがここは何処じゃ?」


「えっ」


『集会所への道を表示します』


「おぉ、地図じゃ。なびじゃ」


 目の前に地図が表示され現在位置と道筋が示される。文明の利器じゃ。最初から頼んでおけばよかったのぉ!


「む、こっちの様じゃ」


「良かった。迷子だと思った」


 その後、何とか集会所に辿り着いた。



__久黎爺|集会所


「お邪魔するぞい。受付さんや、新人さんを連れて来たので説明を頼む」


「分かりました。それでは説明しますね」


 うむ、後は受付さんに頼めばよいだろう。


「では儂はもう行くのでまた会おうのう」


「あ、ありがとうございました」


 別れを切り出し集会所を出る。さて、はうんどさんが出没する辺りを散策するとしよう。見つかった時はその時じゃ。地形等を把握する為にも行かねばならぬ。



__久黎爺|草原


 という訳で湖近くの草原までやって来たぞい。ふむ、眺めていて分かったが最初は3~5匹の群れで移動しておる。戦闘が始まると仲間を呼ぶようじゃ。

 見晴らしは良いがはうんどさんはこちらに気付いては無いようじゃ。見晴らしが良いのでうつ伏せに観察してるからかもしれんな。匍匐前進にてはうんどさんに気付かれぬように周囲を見回る。見晴らしが良いので向こう側には湖畔が見える。しかし、水色の人型の何かが蠢いてるのが遠目に見えるのでまだ近づかない方が良いだろう。


 はうんどさんに見つからないように一周してきた。うむ、増援のはうんどさんは何処から来るのだろうか。

 複数の群れが歩き回ってるが冒険者らしき一行が一つの群れと戦っても他の群れが戦闘に参加しに行くわけでは無さそうだ。しかし戦闘に目を戻すと何と、はうんどさんが増えている!


 ううむ、不思議じゃ。何処から現れているのじゃろうか。あ、撤退しておる。火力が足りないと恐らく増えていく一方なのじゃろう。

 そしてまた新たな冒険者一行が挑んでいく。初心者入門の相手なのじゃろう。恐らく連戦の耐久力を付ける目的で戦っているのじゃろうな。さてと一旦帰るとするかのぅ。


 儂は立ち上がった。帰路につこうとしたら兎の壁にぶつかった。何でじゃ。後ろを見るとはうんどさんが7匹程。察したわい。


「やるだけやってやるぞい」


 む、そうじゃ。逃走禁止というが空からなら出れるのではないであろうか?丸兎は壁を作ってるだけで天井は作っておらぬ。よぅし、モノは試しじゃ。気を脚に込め飛ぶ!



__久黎爺|神社


「えっ、どうなったんじゃ?」


 儂は神社に立っていた。ううむ、良く分からないのう。ばぐかの?


『死亡する前に激しい衝撃を受けた様です』


 おお、さいだす君。つまり上には見えない天井があったと?


『2階から飛び降りて地面に頭が叩きつけられる程の衝撃だと想定します』


 つまり2階程の高さかの?


『高さは集まった兎の数でも変わるようです。今回は丸兎が壁となる高さになってましたから限界高度が決まってたようですね』


 成程のぅ。逃走禁止は文字通りの様じゃな。ううむ、逃走禁止が辛いのぅ。死んでも良いからはうんどさんの任務を終わらしてしまうかの。


 その後、儂ははうんどさん討伐の任務を終えた。いやぁ、死んだわい。




不屈の爺ちゃん。結構広いエリアを匍匐前進で一周しました。

死に戻りシスギィ!

次回は新たな魔物と出会います。

それでは皆様また次回。

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